最新の記事
2025.03.20
中古の3代目フィアットパンダ4x4(2015年式)を買って通勤や買い物に使い始めているけれど、予想よりもずっとクセの強いエンジンとトランスミッションで、気持ちよく走らせるのはなかなか難しい。そしてその分面白い。
まず、ドキドキ納車編で書いたように、低速・低回転数でポンポンシフトアップしていく乗り方。シフトチェンジの速度域はサンバーと同じくらいで、50km/hで5速巡航という感じ。最大トルクが1900min-1という低回転で出るので、2000min-1あたりを常用するイメージなんだけど、わかってはいてももう少し回したくなる。ちなみにロードスターは5000min-1、サンバーは3500min-1で最大トルク。
で、燃費には目を瞑って2速でちょっと踏み込むと、ちょっと遅れて猛然と加速。これがターボラグというものか。5000min-1くらいまで引っ張って3速に入れようとすると、ゲートに入らない。回転が落ちるのを待って合わせて入れてあげないとダメなのかも。この辺はもう少し慣れが必要。ただ、サンバーと違って実速度がけっこう速いので、あまり引っ張れる場面はないかな。1速だとローギアすぎてすぐにレブリミットに当たってしまう。
2速3000min-1付近の振動(ジャダー)も気になる。他のギアでは出ないし、アイドリングも静かなので様子を見ているけれど、有名なデュアルマスフライホイールの劣化だと嫌だなぁ。新車時の状態を知っていればわかるだろうけれど、中古車はこういうとき困る。買った車屋さんに相談もしてみたけれど、点検だけでもけっこう大掛かりになって、結局クラッチ交換してしまった方が良くなるとのことで、もう少し様子を見てどうしても気になるようならやりますか、ということにしてもらった。
コーナリングはショートホイールベースで腰高の割には安定していて、ぜんぜん不安感はない。まあ今まで乗っていたバネットバンが不安感しかなかったので、普通に戻っただけかもしれないけれど。ロードスターみたいに鼻先がスっと入る感じではないけれど、ハンドルを切れば切っただけ素直に曲がってくれるし、不安になるようなロールもない。
初回給油の燃費は、区間燃費計だと12km/L、満タン法だと11km/Lくらい。ガソリンのゲージが半分(4コマ消費)時点で200kmほどの走行距離で、給油量は18Lくらい。タンクは35Lなので、フルサービスのSSの人の給油加減を考えればそんなものかな。渋滞の通勤路含めての値なので、バネットバン(6km/L)に比べたらとても燃費が良くて助かる。ロードスター(10km/L)と比べてもけっこう良いんじゃないかな。ロードスターはハーフタンクで240kmほど走ったのでそれよりは給油頻度が高いけれど、バネットバン(同140km)に比べたらぜんぜん楽。
そういえばスペックや取説には明快に書かれていないけれど、ヒルスタートアシストが付いているみたいで、上り坂で停車しても下がらない。これは書くまでもなく当たり前の機能ということ?
パンダの納車直後に一週間ほど出張で、レンタカーのエクストレイルとフォレスターに乗ったけれど、静かだし乗り心地は良いし燃費も良い。でもお節介な運転支援機能やらハイブリッドやらがやっぱり好きになれない。出張中は安全第一なので支援機能はありがたいんだけど、帰ってきてパンダに乗って、この過剰な振動やアナログ感がやっぱり最高だと思った。
10年前に5000円ほどで買ったアクションカムで毎回足回り動画を撮っていて、今回も取り急ぎテスト撮影。もう少し画角と固定を工夫したいけれど、パンダは車高は高いもののカメラを取り付けられそうな場所がほとんどなくて苦労している。
2025.03.09
「巨人たちの星」(J.P.ホーガン)を再読了。Kindle版。
新作記念の再読キャンペーンも年を跨いで初期3部作を読了。本作は大好きなゾラックはあまり活躍する場面がないんだけど、ストーリーとしては面白い。
ネットされているAI(コンピュータ)が出てくると、たいていハッキングしたりされたりというのが大事なポイントになることが多いわけだけど、セキュリティというのはまず破られる。もちろん強固なセキュリティで「侵入できませんでした」では物語が進まないから仕方がないわけだけど、結局技術のある相手にかかれば遠未来のテクノロジーであっても鉄壁のセキュリティは望めないということなのだろうか。
2025.03.01
納車待ち編からの続き。
MT車もサンバー、ロードスターに続いて3台目だし、イタ車といっても5ナンバーサイズの実用車ということで、運転についての心配は特になかった。
しかし、納車日に実際に走り出してみると、前2車とはぜんぜん違う特性なので驚いた。Youtubeである程度予習していた(引っ張って回して走るよりも、トルクを活かして早めにシフトアップする)とはいえ、想像するのと体験するのではずいぶん違う。常にベタ踏みの4気筒NAサンバーはもちろん、NCロードスターもNAなので、高回転まで引っ張ってシフトチェンジするのが気持ちのいい車だった。それに対してパンダは低回転のトルクがあって、心配になるような低速度でシフトアップインジケータにギアを上げろと促される。電スロのレスポンスは意外と良いけれど、音が低くて静かなのでブリッピングはちょっと慣れが必要かな。
やや心配なのは2速3000min-1付近で振動が大きいこと。ジャダーというのかな。車屋さんが100kmほどテスト走行して問題なしと言っていたので、とりあえずそのまま乗ろうと思うけれど、ネット検索すると持病のデュアルマスフライホイールの故障事例が山ほど出てくるので、できれば早めに気付いて修理したいところ。今のところ特定の回転数範囲以外は静かなので、今後少しでも違う症状に気付いたら入庫の相談をしたいと思う。
走り以外の点では、やはりちっちゃくてかわいいなと。パンダという車名からしてもうかわいいんだけど、今どきの国産車に多いイカついグリルとかつり目のライトがどうしても好きになれない身としては、パンダのデザインはとても良いと思う。後席とラゲッジは最小限ではあるんだけど、ちゃんと大人が座れるし、やはりリアドアがあると手荷物を積むのに便利。ただ、運転席はロードスターよりもタイトで、収納も少ない。足元は一応フットレストもあるんだけど、クラッチを余裕で踏み込めるシートポジションだとかなり窮屈。
純正オーディオはメーターのマルチインフォメーションディスプレイと連動している。のは良いとして、機能は最小限。AUX(外部入力)があるのかと思ったら、機能はあるけど端子が省略されているらしく、今のところCDかラジオしか聴けない。センターコンソールも小さく場所がないので、mp3のCDを焼く(時代を感じる表現)のが一番スマートかなぁ。
ちょっと面倒だと思ったのが純正ETC車載器。アンテナと本体が一体式でフロントウィンドウに取り付けてあり、ETCカードを入れると1/4くらいハミ出てしまう。これだとカードが挿さっているのが車外から丸見えで防犯上良くない。都度カードを抜けば良いんだけど、料金所でカードを挿すのを忘れて停められる未来が見える。
納車当日の感想はこんなところかな。とにかく予想通りクセ強の車だけど、少なくともバネットバンよりもずっと運転していて楽しいし、見た目も気に入った。ロードスターのようなわかりやすいカッコ良さではないけれど、なんとも言えない愛着が沸くかわいらしさがある。運転に慣れてきたらまたレビューを書きたいと思う。
2025.02.24
電信クラブで参加するのは3回目になる広島WASコンテスト。ローカルコンテストだけど、コンテスト委員会の熱量がすごくて結果のフィードバックを読むのも楽しい。そんな雰囲気なので参加局も楽しんでいるイメージ。
バンド別に時間帯が分かれていて、かつ休憩時間も設けられていて、中だるみすることがないのも良い点。
今回はいろいろと忙しく、クラブの師匠にメインで運用してもらって、私は2日目午前中の14MHzと21MHzのみスポットで参加。14MHzはそこそこ開けていて、CQを出すとパイルにはならないものの割と途切れなく呼ばれる感じ。フィードバックに登場する上位局は自らCQを出すだけでなく、我々のCQを拾ってもくれるし、いったいどんな運用方法なのかと不思議になる。
私の担当分は9時から12時で100QSO弱。ほとんどが14MHzで、21MHzは終了直前にマルチ稼ぎでちょっとやった程度。CW聞き取りとパドル手打ちの感触を忘れないようにするにはちょうど良いエクササイズだったかな。
2025.02.23
9ヶ月に及ぶNCロードスター・バネットバンの後継車選びは、最終的には最初に挙げた候補車の中からパンダ4x4(2015年式)に決まった。
決め手としてはもちろんオートオークションで予算内で落札できたということが全てなんだけど、外観も内装も比較的キレイで、気になる匂いもなく、タイヤ・バッテリーは2023年に交換済み、車検残が1.5年あってお得だったということもある。
また、パンダ4x4の正規輸入車はほとんどが限定車で見分けるのが難しいけれど、この2015年式のコンフォートは、通常は付かないオートエアコンとリアのプライバシーガラスが限定車特別装備となる。さらにポータブルナビがキチンと付いていたのもポイントが高い。
候補車にパンダ4x4を入れていた理由としては、MTでコンパクトだけど5ドアで実用性もあり、ツインエアエンジンが独特で面白そうだと思ったため。2020年にパンダクロスの限定車をフィアットディーラーに見に行ったことがあって、その時はMTの試乗車がなくて2ペダルMTのパンダイージーに試乗させてもらった。その印象も悪くなかった記憶。
MTで楽しく実用的というだけなら国産にもマツダ車をはじめとしてスイフトスポーツなどもあるんだけど、ドイツ車(ポロ)、フランス車(プジョー2008)と乗ってきて、やはり人生一度はイタリア車も経験してみたいという思いもあった。車屋さんも「どうせなら輸入車の方が楽しいと思って探しました」とおっしゃっていた。これでとうとう夫婦でイタフラ車という変態家族になってしまった。
納車前の時点で心配なポイントとしては、ツインエアエンジンの持病とされるデュアルマスフライホイールのクラッチが早晩壊れそう(購入車は交換歴なし)。あと現車確認で判明したイタ車あるあるのドア内張の剥がれ、あとはガソリンがハイオクでタンクが小さい(35L)のがちょっと微妙かも。軽自動車よりちょっと大きいくらいのサイズしかないのでバネットバンと比べたらぜんぜん荷物は乗らないだろうけれど、まあロードスターと比べたらマシなんじゃないかな。
【2015 フィアット パンダ4X4 コンフォート】
- 車両型式:ABA-13909
- トランスミッション:6MT
- 駆動方式:フルタイム4WD
- 全長x全幅x全高(mm) 3685x1670x1615
- ホイールベース(mm) 2300
- 最低地上高(mm) 150
- 車両重量(kg) 1130
- 乗車定員 5
エンジン
- 種類 直列2気筒8バルブICターボ
- 形式 312A2
- 圧縮比 10
- 総排気量 875cc
- 使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
- 燃料タンク容量 35L
性能
- 最高出力 85ps(63kW)/5500rpm
- 最大トルク 14.8kgm(145Nm)/1900rpm
- パワーウェイトレシオ 13.3kg/ps
- 燃料消費率JC08モード 15.5km/L
動力伝達・走行装置
- タイヤ 175/65/R15
- ブレーキ前 ベンチレーテッドディスク
- ブレーキ後 ディスク
- サスペンション前 マクファーソンストラット
- サスペンション後 トーションビーム
ドキドキ納車編に続く