SF本再読 ガニメデの優しい巨人
「ガニメデの優しい巨人」(J.P.ホーガン)を再読了。Kindle版。
新作記念の再読キャンペーン中。2025年に1970年代に書かれたハードSFを読み返すというのも味わい深い。
内容は独自理論の説明が長々と続く場面が多いんだけど、なんと言ってもゾラックが今読んでもしみじみ良い。
思えば自分の「しゃべるコンピュータ好き」って、ナイト2000やゾラックあたりが原体験としてある気がする。2025年現在ではもう会話するAIは珍しくもないけれど、ゾラックなんかとはやっぱりちょっと違う気がするんだよなぁ。何が違うんだろう。個性の有無?現実とのインタラクションの違い?それとも自発的に会話を開始できるかどうか、とか?
あと、清浄な空気が貴重なはずの宇宙船内だとかましてや異星人が目の前にいてもお構いなしにタバコを吸いまくるのが、時代を感じて面白い。タバコに対する姿勢はSF作家が未来予測できなかったことの一つだと思う。もっとも、未来では完全無害無臭のタバコという設定なのかもしれない。