「プリズムの瞳」(菅浩江)を読了。Kindle版。
初出は2003年から2006年に連載された連作短編とのこと。当時と20年後の現在ではロボットや、特にAI関係の状況がずいぶん違っていて、現在の視点からこの作品を見ると、ロボットとの共存について考えさせられる感じがする。
例えば、最近普通に見かけるようになったファミレスの配膳ロボットが、ピィシリーズみたいなヒューマノイドだったらどうだろうか、とか。配膳ロボットを導入したところでは人間スタッフにクレームを言われることが減ってスタッフのストレス軽減に効果があった、みたいな記事も見たけれど、会話ができるヒューマノイドだったら、ロボットに難癖をつけて引き止める客が出てきそうな気がする。
ところでロボットよりも「博士」の体質の方がずっと人類社会に影響大のような気がして、それがちょっと奇妙に感じたかな。狙われるなら博士の方じゃない?