Harmless Weblog

M.ウェルズ

SF本読了 逃亡テレメトリー

「逃亡テレメトリー マーダーボット・ダイアリー」(M.ウェルズ)を読了。Kindle版。

待望のマーダーボットシリーズ続刊。中編1つと短編2つ。いずれも既刊の前日譚になっている。

解説にもあったけれど、『弊機』という一人称の翻訳がこの作品大成功の大きな要因と思う。これが単に『私』だったら、ここまでハマらなかったかも。英語では『I』らしいけど、何か工夫があるのかな。

あとはカッコの心情表現。こういうのが好み。

未発見のターゲットによって船内に閉じこめられる懸念はあります(うまくいかないはずですが、それでも試みる者がいたら気分を害したでしょう)(気分を害した警備ユニットと船内に閉じこめられるのは、おすすめしません)(やめましょう)。
マーサ・ウェルズ. 逃亡テレメトリー (マーダーボット・ダイアリー) (Japanese Edition) (p.82). Kindle 版.

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読書   2022/07/16   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本再読 ネットワーク・エフェクト

「ネットワーク・エフェクト マーダーボット ダイアリー」(M.ウェルズ)を再読了。Kindle版。

当たり前かもしれないけれど、半年前の初読時よりも、前作から通して再読した今回の方がより楽しめた。これがあるからシリーズ物とわかっている作品は、完結してからまとめて読みたいんだよなぁ。

警備ユニット(構成機体)は本作で描かれるように、ソフトウェア(キルウェア)としてコピー可能で、ハード(ウェットウェア)依存ではない。無機部品と有機部品のハイブリッドとしているのは、画像処理などは有機部品(脳)の方が得意だから、ということが示唆されている。

ラストでは弊機ちょっと素直になりすぎじゃないの、と心配になってしまった。

「それ、アナグラムっていわないけど」
「なんでもいいです」
マーサ・ウェルズ. ネットワーク・エフェクト (マーダーボット・ダイアリー) (Japanese Edition) (p.202). Kindle 版.

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読書   2022/07/09   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本再読 マーダーボット・ダイアリー

「マーダーボット・ダイアリー(上・下)」(M.ウェルズ)を再読了。Kindle版。

初読は2020年。続編のネットワーク・エフェクトを読んだときにちょっと忘れている部分が多かったのと、さらに続編の逃亡テレメトリーが発売されたこともあって、通しで再読しておこうと思った次第。

再読なのにやっぱりめちゃくちゃ面白かった。近年ではレギオンシリーズとこのマーダーボットシリーズが特異的に面白いと感じる。A.ウィアーの一連のSFも三体も大傑作だけど、何度も再読したくなるのはこちらかも。

今回もフィードという情報基盤について注意して読んだけど、わかるような気がするけどよく考えるとやっぱりわからない、という絶妙なガジェット。現実世界であと30年くらい経てば、ああ、あの時のフィードってこれだ!みたいなインフラが現れるだろうか。

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読書   2022/07/02   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本読了 ネットワーク・エフェクト

「ネットワーク・エフェクト (マーダーボット・ダイアリー)」(M.ウェルズ)を読了。Kindle版。

圧倒的な面白さで2020年の個人的ベストとなったマーダーボット・ダイアリーの続編。

まあ間違いのない面白さ。この調子で弊機にはどんどん活躍してもらいたい。

今年は結構当たり作品に恵まれていて、ベストを決めるのが難しそう。

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読書   2021/12/19   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ