「永劫 (上・下)」(G.ベア)を再読了。Kindle版。
私がSFにハマるきっかけになった作品であり、ついに電書化されたということで即購入。
1985年の作品だけど、今読んでも面白いし、むしろベアの後年の作品よりも好き。「道」とか「ゲート」の描写ってイーガンぽいハードさを先取りしていたと思う。
舞台は2005年ということで、「スレート」はそのまんまスマートフォンやタブレットのイメージかなと思う。さすがに爪の先くらいのデバイスに何GBものデータが入って、いちいち「メモリキューブ」を持ち歩かなくても良いとか、スレート程度の端末で移動通信までできるレベルまで進歩するというのは予想が難しかったのかな。逆に、ほとんど充電の必要がないという点は完全にオーバーテクノロジー。何度も書いているけれど、フィクションだとエネルギー問題を簡単に解決しすぎ。
で、永劫のすごいところはこの「近未来のすごい技術」で軽くビビらせた後に、さらに遥かに進歩した「遠未来の技術」がバーン!と出るところ。早くこの技術に現実が追いつくと良いなぁ。