今年もAmazonのプライムビデオでアニメを観た。テレビで放送しているアニメであっても、プライムビデオに配信されたものを見ている。
- 転生したらスライムだった件(1期、2期、OAD1,2)
- 転スラ日記
- くまクマ熊ベアー(1期、2期)
- 吸血鬼すぐ死ぬ
- 自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う
- デキる猫は今日も憂鬱
- カワイスギクライシス
- 葬送のフリーレン
- スパイファミリー(2期)
- 薬屋のひとりごと
転スラは元はなろう系小説なのかな。異世界転生モノってつまりファンタジーだと思うけど、無理矢理SF的に解釈すると、ディアスポラで5次元宇宙に転生する(記憶は引き継げるけど、物理法則が異なる)のに近いのかも。主人公がいきなり最強状態のチートでスタートするのはイマドキっぽいというか、面倒なレベル上げとかいいから…という時代の要請なのかなと思ったり。まあ面白いんだけど、ファンタジー作品でいつも言っているように、お話の都合でキャラクターの強さを好きなように決められる、というのがどうもね…。科学に基づいた世界なら、物理法則で制約が決まるんだけど、剣と魔法の世界ではなぜそいつの方が強いか、ってなんの理由もなく「そういうもの」と決まっているので、そこがなんとも薄っぺらく感じてしまう。
熊ベアーはVRゲームの世界からログオフできなくなるという設定。どういう結末にもっていくんだろう、という興味で見ていたけれど、2期の終わりまでとうとうほのぼの路線のままだった。チューリングテストに通りそうなNPCがプレイヤーとは無関係に暮らしを営んでいる世界とか、数値海岸的な深みも出せそうだけど、どうなんだろう。完全な異世界でないことは、終盤で神様からメールが来ることでも仄めかされている。
自動販売機は、どうせなんでもありの異世界転生モノをやるなら、このくらいバカ(褒め言葉)で良いのでは、と私も思った。
できる猫は諭吉が優秀すぎて楽しい。過度に感動路線に持っていかないところも良かった。
カワイスギは絵柄がちょっと好みではなかったけれど、猫飼いあるあるで面白かったかな。アザトス人の多くが地球人と同じようなヒューマノイドっていうのは説明なしだとちょっと違和感。共通する祖先から進化した設定だとしたらカワイイ哺乳類を知らないのは変だし、収斂進化なのかな。
フリーレンはオーソドックスなファンタジー世界(RPG世界)で長命種族テーマなんだけど、普段ファンタジー作品に感じる「コレジャナイ」感はあまりなかった。「魔法」が我々の世界の「科学」の代替技術としてちゃんと研究されており、時代を経るとことで進歩(や退化)するという設定が良いのかも。まあ、そういう世界なら義務教育に魔法科目が組み込まれて、普通の人も最低限「火を起こす魔法」とか「ものを動かす魔法」など基礎的な魔法は使えるようになるんじゃないかな。のび太の魔界大冒険みたいな感じで。一方で物理法則を使った「発明」が併存していることの整合性はどう考えればいいだろう。「車輪」を使った馬車とか。
薬屋はこのラインナップでは珍しい異世界も魔法も出てこない作品。主人公が脳ある鷹系であるところなんかはイマドキの共通的要素もあるけれど、薬学や医学知識でミステリ仕立てというのが新鮮で良かった。