クセの強いパンダだけど、1000kmほど乗ったらクセというにはちょっと心配になる症状が出始めた。オドメーターは5.2万キロ。購入時の記事にシフトの入りづらさについてはちょっと書いているけれど、最近はシフトが抜けづらい、入りづらい、バックギアに入れるときにギア鳴きが酷い、などの症状が頻繁に出るようになった。
シフトが抜けづらいのは特に1速で、2速も入りづらいために、1速で発進してクラッチを切っている時間に失速し後続車に追突されるんじゃないかと心配になるレベル。バックギアに入れるときのギア鳴きも、最初はちゃんと車が停止してからバックに入れれば鳴かなかったのが、最近は停車した状態からバックするときでも鳴るようになってしまった。これはさすがに診てもらいたいかな、と思い始めた。
そんな状態でゴールデンウィークに突入し、不安を抱えつつもパンダで新潟まで帰省。250kmほど高速道路を走って、区間燃費計は18km/Lまで伸びた。満タン法で16.5km/Lくらい。燃費については街乗りでも12km/Lくらいなので、ハイオクでもこのくらい走ってくれれば満足。あとはクラッチまわりの不安が解消できればいい感じになりそうだけど。
と、帰省先の新潟で書いていたんだけど、帰路でいよいよクラッチ不調が顕著になってきた。1速が何度か入れ直さないと入らない・抜けない、2速も入りづらい、3速はゴリっと嫌な感触で入ったりギア鳴りしたり。バックはもうどうやってもギア鳴りするので、無視してギャーギャー鳴かせながら無理やり入れる感じ。
高速道路は乗ってしまえば6速固定で走れるのでなんとか大丈夫だった。追い越し加速とか上り坂も基本6速固定でOKなのは良かった。もちろんロードスターみたいにどこまででも加速していけそうなパワーではないけれど、必要充分。ただ、6速3000回転とかで巡航していてもずっとエンジンの振動が伝わってくる。前からこんな感じだったかなぁ。これもクラッチ不調と関係あるのかどうかは不明。
高速を降りて自宅まではもう騙し騙し走らせている、という感じで、基本2速発進でそれでも不穏な異音や振動がしている。なんとか自宅まで帰り着いて、すぐに車屋さんに連絡。ゴールデンウィークはお店は休みだけど、代車を用意してピックアップしてくれるとのこと。助かる。
というわけで、購入後3ヶ月で入院となったパンダである。さすがイタ車というべきか。
修理中の代車は走行26万キロのプロボックス(4AT)。たばこ臭くて集中ドアロックもパワーウィンドウもないけれど、連休中の緊急対応だったことを思えば代車を出してもらえるだけでもありがたい。快適装備はエアコンくらいだけど、素直な挙動で乗りやすい。MTにしてタコメータ、キーレスくらい付けてくれたらこれで充分かも。だけど愛着が湧くかどうかで言ったら、やっぱりパンダかなぁ。あとバネットバンもそうだったけれど、古いプロボックスでおしゃれカフェとかレストランにはなんとなく入りづらい気がする。
部品の入荷に思いのほか時間がかかり、代車生活は1ヶ月を超えて40日ほどに及んだ。プロボックスで大荷物を運んだり高速道路も走ったけれど、良い意味で「普通に乗れる車」だった。こういう車はトガったところがなく挙動が自然でまったく違和感がないので、乗っている時は特別なんとも思わないんだけど、別な変な挙動の車に乗った時に、「ああ、あの車はいい車だったんだな」と気付く。最近だとポロもそんな車だった。
パンダの具体的な故障箇所はインプットシャフトのベアリングとのことなので、つまりネットで検索するとたくさん出てくるデュアルマスフライホイール中心のベアリング破損。修理見積もりがいくらになるかちょっとビビっていたけれど、購入後間もない重要部品の故障ということで、保証扱いで無償でやってくれるとのこと。安い中古車なのに店側が赤字になってしまうんじゃないかと申し訳ない気持ちだけど、助かった。
修理後はまずクラッチが軽い!そして2速3000min-1のジャダーも皆無。そして引っ張って繋いでもスムーズに入る!これが本来のフィーリングだったんだと驚き。購入時は違和感があっても「そういうものなのかな?」と乗っていたので、やっぱり中古の怖さはこういうところなんだと改めて思った。これならMT車としての楽しさが充分に味わえそう。
ネットの情報だとまた同じくらいの距離で再発するという人もいて、やや不安ではあるけれど、症状としては割と気付きやすいものなので、またおかしくなったら次は有償で修理してもらおう。