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2021年12月

資格取得 二級小型船舶操縦士(国家試験受験編)

ボートスクール受講編からの続き。

【学科試験】

悪天候で実技講習を受けられないまま、学科試験だけを受験。一応科目合格は2年間有効とのこと。まあ何度もチャレンジするような資格ではないとは思うけど。受験者は私とかんなさんともう1名。

身体検査は視力検査(矯正視力)、色覚検査(赤緑白の点を識別する)と、大きな病気などがないか聞かれて終わり。

試験は50問で試験時間は70分。終わったら途中退席OKで、私は3人の中では最後に35分くらいで退席。試験問題は持ち帰り可。全員退席するとすぐに解答が貼り出されて自己採点できる。問題集を一通りやったおかげで私はパーフェクト。かんなさんは何問か間違えたけれど、余裕で合格点。

ちょっと迷った問題は2問。

問10 小型船舶操縦士の免許について述べた次の文のうち、正しいものはどれか。(船舶職員及び小型船舶操縦者法)

  • (1) 一級小型船舶操縦士の免許は、全ての小型船舶に船長として乗船できる。
  • (2) 水上オートバイを操縦するには、二級小型船舶操縦士以上の免許が必要である。
  • (3) 二級小型船舶操縦士の免許は、平水区域及び海岸から5海里以内の水域を航行できる。
  • (4) 一級小型船舶操縦士の免許は、満16歳以上であれば取得できる。

問題集にはなかった問題。これは(1)と(3)で迷った。(3)は明らかに正しいのでこれを選んで正解。(1)はどこが誤りなんだろう。特殊小型船舶が操縦できないこと?それともプレジャーボートで全長が24m以上の小型船舶がある?

問28 錨泊中に走錨していると判断できる状態は、次のうちどれか。

  • (1) アンカーロープが張ったりゆるんだりする。
  • (2) 風を常に片舷方向から受けている。
  • (3) 船体が、ほぼ規則的に振れ回っている。
  • (4) アンカーロープに触っても、振動が感じられない。

これも問題集にはなかったと思う。(2)と(4)で迷った。風が吹けばアンカーを中心に振れ回るので、片舷方向から風を受け続けるのはおかしいので(2)が走錨ということになる。

試験後は実技試験を様子を遠くから見学。ちょうど風もなく良いコンディションだったので、自分たちも今日が良かったと思ったけれど仕方がない。

語呂合わせで覚えた中では、Isoの灯質を選ぶ問題が出た。

【実技試験】

延期になった実技講習の一週間後が実技試験。コンテストの移動運用と実技講習で寒いところで長時間過ごしたのが祟って、実技講習後から風邪の症状。喉の痛みと咳程度だったので甘く見て在宅で仕事を続けていたら、実技試験2日前に37.5度の発熱。どうにか試験当日には微熱まで下がったけれど、危なかった。

試験艇は講習と同じ(FR23)だけど、学科も実技も試験官はJMRAから派遣されてきて、講習の講師と違うので緊張感はけっこうある。試験当日は快晴で風速は弱いものの、講習時と風向が変わって、桟橋と平行に岸に向かって吹く風。講習では桟橋に押し付ける強い風だったので、この違いがどう効いてくるか。

教室で軽く試験の流れだけ説明があって、すぐにライフジャケットを着て乗船。カンニング防止ということだと思うけれど、手ぶらで乗船するように指示があった。だんだん風が強くなる予報だったので、先に操船、最後に点検という順番。

試験官の操船で沖に出て、クラッチレバーの操作とハンドルを回してロックトゥーロックを試させてもらえる。これは採点と関係ないので、レバーの中立の入り具合とハンドルのセンターを良く確認しておくと良い。

試験が始まると微速発進から指定回転数で直進、滑走と変針、停止して人命救助、方位測定、後進を次々と指示されて操船。それぞれをかんなさんと交代しながら実施。操縦者を交代するたびにハンドルとレバーを消毒してくれていた。

私は方位測定のときコンパスの紐を手首に通すのを忘れてしまった。やっぱり何か抜ける。かんなさんは人命救助で左舷から救助しますと宣言したけれど、ブイが右に流れてしまって右舷から救助。

ブイのところまで移動してもらって、蛇行と避航。これは二人とも問題なし。

位置を合わせてもらって左舷着岸・係留・解らん・後進離岸。私はなんとか着岸できたけれど、かんなさんは舵を切るのが早すぎて着岸できず、試験官が着岸してくれて係留。

試験官は操船方法を指示してくれることはないけれど、明らかに間違った操船をすれば「間違ってますよ」と指摘してくれる。また、安全確認や操作の開始、終了を声を出して宣言すれば、「いいですよ」とか「どうぞ」とか返してくれるので、しつこいくらいに声を出しておくのが良いかも。

それぞれ終わってから点検項目。かんなさんは船体安定、バッテリー、メインスイッチ、バケツとあかくみ、ワイパーを点検、トラブルシュート(スターターは回るけどエンジンがかからず、プライマリポンプは固かった、で、答えはガソリンがない)をしてから機関始動・暖機運転・停止。私は船体外板、浸水、燃料フィルタ、燃料コック、ライフブイ、信号紅炎の点検。トラブルシュートはスターターが回らなくて、バッテリー容量は正常。答えは中立になっていない。をしてから機関始動・暖機運転・停止。

という感じで、乗船から2人合わせて50分ほどで試験は終了。試験官からは良かったとか悪かったとかのコメントはなく、着岸失敗したかんなさんは合格発表までやや不安な日々を過ごした。配点を考えると着岸を丸々落としても他の操船ができていれば十分合格点にはなりそう。実際は操船の出来不出来はそれほど重視されず、安全確認をしっかりやっているかどうかが大きいらしい(参考動画)。

結果はめでたく2人とも合格。合格率95%とも言われていて、そうそう落ちないだろうなとは思う。だとしても、やっぱり一度も触ったことのない状態で動画だけで独学して一発試験を受ける勇気はなかったかも。資格を取ってガンガン船を運転しようと思っている場合はともかく、自分たちみたいに当面乗船の予定がない場合は、単純に講習と試験で2日間船に乗らせてもらえる機会として楽しめると考えれば、そう高いものでもないと思う。ヨットハーバーを見学に行ってから4ヶ月弱と、新型コロナと天候の影響でずいぶん時間を要したけれど、無事に取得できて良かった。そのうち余裕ができたらレンタルで船に乗ってみたい。

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ブログ   2021/12/12   gena
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資格取得 二級小型船舶操縦士(ボートスクール受講編)

3年に及んだ一総通チャレンジを終えたかんなさんは、無線従事者・技術士資格は最上位コンプリートとなったので、長年温めてきた小型船舶操縦士の資格取得に具体的に動き出した。

かんなさんはせっかく小型船舶を取るなら、横浜や山中湖などステキな場所に宿泊して実技講習を受けたいと考えていたけれど、世は新型コロナ(COVID-19)の感染拡大で移動もままならない。私自身もかんなさんと一緒に勉強するのは楽しいし、興味はあったけれど、横浜まで泊まりで受けに行くのは今の業務では休みの調整が難しくて厳しいなと思っていた。

そこで、改めてネットで実技講習を受けられるボートスクールを調べてみると、地方にも意外とあることがわかってきた。自宅から日帰りで行ける範囲でも3箇所くらいはある。海は波も高そうで船酔いとか心配なので、湖のヨットハーバーで受けられるところに、まずは様子見がてら話を聞きに行くことにした。

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ちなみに二級小型船舶の資格取得には大きく3通りの方法があるみたい。これも調べていく過程で徐々にわかってきた。

  1. 教習所コース…登録小型船舶教習所の国家試験免除講習を受講
  2. 国家試験受験コース…ボート免許スクールで座学と実技の講習を受け、国家試験(筆記+実技)を受験
  3. 独学で国家試験(筆記+実技)を受験

上に行くほど時間と費用がかかる。自分たちが見学に行ったのは、2番目のボート免許スクール。Youtubeで小型船舶を独学で取ろう、という親切な解説動画もあったりするけれど、さすがに触ったこともない船にいきなり乗ってぶっつけ本番で実技試験を受ける勇気はなかった。

車で片道1時間半ほどのヨットハーバーはこじんまりしていて、金持ちリゾート的な雰囲気もなく、自分には合っている感じ。講習について聞くと、(8月の)今は緊急事態宣言中で、9月の講習と試験は中止とのこと。ただ、10月の講習日と試験日は、2名受講であれば少し日程も自由に調整できるとのことでありがたい。都合の良い土日で講習と試験を組んでもらうことができた。

【学科講習】

学科講習は3時間。ヤマハのボートライセンステキストと問題集(非売品)を使って、試験に出るところだけを解説してくれる感じなんだけど、それでも範囲が広くて、3時間を少しオーバーした。

実技講習までの期間の週末を利用して、問題集を一通りやって、間違えたところに付箋を貼ってテキストでチェック。計算問題は小学生レベルの距離・時間・速度を求めるものだけで、あとは一般常識で答えられる問題と、暗記が必要な問題。合格点を取るだけなら簡単そうだけど、パーフェクトを狙うなら細かいことまで覚えないといけない感じ。

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学科講習で教わった役に立つ語呂合わせ

  • 一錨 二不自由 三乗り上げ … 形象物
  • どり は ぎ … 舷灯
  • 一右 二左 三下がり … 操船信号
  • しがた は がし … 浮標式
  • Oc は おかしい … 灯質
  • Iso は いっしょ(等しい) … 灯質

【実技講習】

試験一週間前に予定されていた実技講習は、風が強い予報だったために中止になってしまった。こればかりはお天気任せなのでしかたがない。当日の風速予報は7m/s。実技講習が受けられないため、試験は学科だけを先に受けて、実技講習を後日受けてから、実技試験に臨むことになった。

実技講習まで時間があったので、ロープワーク練習用の道具を自作。スクールに置いてあったものを参考にした。クリートの代用になるものが意外と身の回りやホームセンターになく、端材を組み合わせてそれらしく作った。

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学科試験に科目合格した後、当初より1ヶ月以上遅れて実技講習。この日も風速はやや強い予報で心配だったけれど、これ以上延ばすと寒さが厳しくなるので開催してくれるとのこと。ただ比較的風の弱い午前中に操船をやって、昼から離着岸と桟橋の項目という順番に組み替えていただいた。簡単に講習の流れを説明してもらって、ライフジャケット(貸してくれる)を着用して講習開始。

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教習艇はヤマハのFR23という船。学科では船内外機船も勉強したけれど、今は小型船舶はほとんど船外機船らしい。扉付きのキャビンがあって、中にはトイレもあってなかなか豪華。教習艇専用のチェックリストが配られて、これと照らし合わせたりメモを取りながら進める感じ。この船専用の内容なので実際と食い違うところもなく安心。

最初は講師が沖まで操船してくれて、基本操船から。見本を見せてもらってから受講者(私とかんなさんだけ)が順番に操船する流れ。発進、微速前進、増速して滑走、停止、変針をそれぞれ練習。船の操作はアクセル(リモコンレバー)とハンドルしかないので簡単なんだけど、ポイントは安全確認と見張り。講習日は風が強くて低速で直進していると船首が流されて頻繁に当て舵が必要なのでつい前方だけを注視しがちになってしまうんだけど、意識して10秒に一回くらいは後ろと左右を確認するのが大切とのことだった。

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今回初めて船を操縦してみて気になったのは、リモコンレバーの操作感。中立がとても大切なのに、レバーに節度感がなくわかりづらい。また増速、減速するときもレバーが硬い上にレスポンスがリニアでなく、低速域の遊びが大きいのに上げていくとあるところで回転数が急上昇。これはわざとこういう操作感にしているんだと思うんだけど、メリットがよくわからなかった。

操船の技能的にちょっと難しいなと思ったのは、皆同じだと思うけれど人命救助と離着岸。どちらも風で船が流されてしまうこともあり目算が難しい。人命救助はブイを人に見立てて救助するけれど、うまく近づけられても揺れる船上からキャッチできなかったり。着岸はアプローチの角度やどのくらいの距離からハンドルを回すかとか、感覚が難しかった。しかも実技講習の日と試験本番では風も違うだろうし。離岸も講習の日は風が強くて桟橋に船が押し付けられて、後進微速のままでは離岸できず、少し吹かしてやる必要があった。

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蛇行は滑走状態まで速度を上げて船体を内側に傾けながらスラロームするのでなかなか爽快。ハンドル操作とブイの目視に集中して、いつの間にか指定の回転速度よりだいぶ超過してしまっていた。これは試験の時注意しないと。

操船を失敗しないように、というのは誰でも気になると思うけれど、意外と試験で落とされることが多いのが乗船前の「小型船舶の取り扱い」科目だそうで、6問中3問落とすと、操船がいくら良くても足切りで不合格となる。点検やトラブルシュートは覚えることも多いので要注意。

そんな感じで教えてもらいながら、9時半からトイレ休憩を挟んで13時半頃まで。これだけの経験で国家試験を受けるというのはなかなかに不安もあるけれど、それでも経験ゼロよりは良いかも。

次回、国家試験受験編に続く。

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ブログ   2021/12/11   gena
タグ:資格

SF本再読 天冥の標VI

「天冥の標VI 宿怨(PART1〜PART3)」(小川一水)を再読了。Kindle合本版。

初読は2012年から2013年。この頃からKindle版も併売されていたみたい。

役者が揃って物語が大きく動く、そして重い宿怨3部作。

久しぶりに再読してミスチフ、オムニフロラが救世群とロイズ保険社団に入り込んでいたんだなぁと再確認。

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読書   2021/12/10   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水