Harmless Weblog

読書

SF本読了 遠すぎた星

「遠すぎた星 老人と宇宙2」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。

1作目の老人と宇宙の背景設定がよく出来ていたので、これはハズしようがないという面白さ。邦題は素直に「ゴースト部隊」にした方が良かったのでは。

黒暗森林宇宙とはちょっと違うのかな、というのが仄めかされてくるわけだけど、3作目が楽しみ。

それにしても本作1部で人類のこれでもかというクソっぷりが描かれるんだけど、こういうパターンは斬新に感じた。物語として、敵方の極悪非道ぶりを強調した上で、それをやっつけることでスカっとする、というのはよくあるけれど、主人公サイドをここまで酷く描くのはすごいなと思って。

方針を変えて、もっとべつの創造物を描いた物語をさがしてみたところ、すぐにいろいろなのが見つかった。フライデー、R・ダニール・オリヴォー、データ、HAL、ロボットのマリア、アトム、各種ターミネーター、チャンナ・フォーチューナ、ロボット野郎ジョーといった、多種多様なアンドロイド、ロボット、コンピュータ、レプリカント、クローン、そして遺伝子操作で生みだされたあれこれ。
ジョン スコルジー. 遠すぎた星 老人と宇宙2 (ハヤカワ文庫SF) . 株式会社 早川書房. Kindle 版.

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読書   2021/02/28   gena

ミステリ読了 ダマシXダマシ

「ダマシXダマシ」(森博嗣)を読了。Kindle合本版。

Xシリーズもついに完結。まったりしたシリーズだったし、元々シリーズの読者には椙田さんの素性はバレている前提なので、これ以上のびっくりはなかろう、と思って油断していたら最後の最後で結構「えっ」という展開が待っていた。

もっともっと続きが読みたいけれど、あとはGシリーズとWWシリーズを楽しみにしよう。

もしかして、私は奢れ奢れ詐欺に遭っているのではないか、とも。
森博嗣. Xシリーズ全6冊合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.16624). Kindle 版.

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読書   2021/02/23   gena

SF本読了 老人と宇宙

「老人と宇宙」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。

2021年初の未読本。この人の本は「アンドロイドと夢の羊」を読んだことがあるけれど、有名な老人と宇宙シリーズは手付かずだった。手頃な翻訳SFの新刊がなかったので手を出してみることに。

軽めのエンターテイメントSFで読みやすく面白かった。元々ゴリゴリにハードなSFが好きだけど、歳のせいかこういう軽い作品も最近は好みになっている。

三体IIを読んでからは、宇宙モノのSFで他の知的存在とのコンタクトがある作品については、「これは黒暗森林宇宙かどうか」を気にしてしまう。本作は超光速航法(スキップドライブ)が許容されているという相違はあるけれど、黒暗森林。一方でイーガンのディアスポラなんかは非黒暗森林ということになるかな。

老人限定で入隊できるコロニー防衛軍という設定が良かったと思う。それにしても75歳以上の人々の描写がちょっと若々しすぎるのが気になったかな。別に「わしは〜じゃよ」とかステレオタイプな老人言葉を使わせる必要はないと思うけれど、もう少し「老人ぽさ」があっても良いような気がした。

「まるっきりちがう。重力場を生成するには莫大なエネルギーが必要で、出力すべきエネルギー量は、重力場の半径の増加に合わせて指数関数的に増大する。おそらく、ひとつの大きな重力場ではなく、複数の小さな重力場を生成してごまかしているんだろう。それにしたって、このプラットフォームの重力場を生成するためのエネルギーは、きみの故郷の町を一カ月照らすためのエネルギーより大きいはずだ」
ジョン スコルジー. 老人と宇宙 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.565-569). Kindle 版.

こういうところを突っ込むのは無粋だとは思うけれど、ちょっと引っかかる。この場合、「重力場をXX分間発生させるためのエネルギーは...」、としないと適切な比較にならない。

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読書   2021/02/14   gena

ミステリ再読 サイタXサイタ

「サイタXサイタ」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。

ここまでは既読で、残るダマシXダマシだけが未読。いよいよXシリーズもクライマックスで、楽しみなような寂しいような。

むしろ、ネットの掲示板やツイッタなど、一般人のコメントは非常に多く、勝手気ままに推理をし、無責任な冗談を言い、盛り上がりを見せている。
森博嗣. Xシリーズ全6冊合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.13348-13349). Kindle 版.

今ならSNSでひとくくりだろうけれど、この頃はまだ「ネットの掲示板」がツイッタよりもメジャだったというのがわかる。

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読書   2021/02/12   gena

SF本再読 ディアスポラ

「ディアスポラ」(G.イーガン)を再読了。Kindle版。

電書版では2度目の再読かな(前回は2015年)。

ここ何年かは国内作家の作品と翻訳作品を同時に読むようにしていて、どちらかがヘヴィだったら、もう一方は軽めの作品を選んでいる。ひとつだけ選んだ作品がヘヴィだった場合、メンタルが疲れていると読み進めるのがしんどいので。ちなみにディアスポラと並行して読んだのはゆるさが楽しいXシリーズ(森博嗣)。

で、今はちょうど翻訳作品でちょうど良い未読本が切れているところだったので、本書を再読した。まあ面白いかどうかわからない未読本に手を出すよりも、確実に面白いことがわかっているので。ただ、再読ばかりでは脳の老化が進みそうなので、そろそろ新しい本にも手を出したい。

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読書   2021/01/23   gena
タグ:Kindle , SF , G.イーガン

ミステリ再読 タカイXタカイ

「タカイXタカイ」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。

8年ぶりの再読でほとんど忘れてしまっていた。やっぱりGシリーズと並行して読んだ方がスッキリするのかなぁ。でも完結していないから合本版はまだ出ていないし。

そろそろ携帯電話を一人一人が持ち歩きメールを送受信できたりWebにアクセスできるようになった時代のお話。2008年だと私はウィルコムのPHS(京ぽん)を使っていた頃。

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読書   2021/01/15   gena

SF本読了 ウォーシップ・ガール

「ウォーシップ・ガール」(G.L.パウエル)を読了。Kindle版。

 

この人の本は「ガンメタル・ゴースト」を読んでいるけれど、同じ作者だということは読み終わって訳者解説を読むまで忘れていた。

 

最近多いパターンだけど、これも読み終わって解説を読んだら3部作とのこと。ガンメタル・ゴーストもシリーズものだったはずだけど、続編は翻訳されていない。 Amazonのレビューは今一つだけど、私は楽しめた。人格を持つ戦闘艦が主人公なのに加えて、発掘戦艦モノとくれば大好物の設定。なんとか続編も翻訳されると良いなぁ。

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読書   2020/12/29   gena