Harmless Weblog
読書
SF本読了 スーパーカブ6
「スーパーカブ6【電子特別版】」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。
小熊、礼子、椎の高校卒業までで、物語としては一区切り。ただまだ続刊があったので買ってある。
永田町の信号待ちの時に「この辺はお茶が飲めるところが全然無いんですよ」と言っている。
トネ・コーケン. スーパーカブ 6【電子特別版】 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1821-1822). Kindle 版.
永田町でお茶を飲む場所がないというのは本当で、私も出張で時間をつぶすのに苦労した。1時間以上空き時間があるなら国会図書館が良いかも。
SF本読了 紫色のクオリア
「紫色のクオリア」(うえお久光)を読了。Kindle版。
ツイッターのSF界隈で話題になっていた作品。序盤はなんだこりゃ、ホラーか?と思いつつ読み進めていったら、いつの間にかけっこうハードなSFになっていって面白かった。
藤子F不二雄の短編に、タイムマシンを作る男の話があって、最初はいろいろと科学技術的なアプローチを試すんだけど、最後はただ座って「信念」でもって「環」に入り込む、つまり自分が未来にタイムマシンを発明すると信じることで、未来の自分が過去にタイムスリップして現在の自分にタイムマシンの作り方を教えてくれる、そんな世界線に移る。というのがあった。本作を読んで思い出した。
欲を言えば、まりいの「能力」についてこじつけでも良いので科学の言葉で説明をつけて欲しかったかな。
SF本再読 天冥の標VII
「天冥の標VII 新世界ハーブC」(小川一水)を再読了。Kindle合本版。
初読は2014年。ここからKindle版に切り替えたので、合本版とダブってしまっている。
ブラックチェンバーとその拡張版の空洞の構造というか間取りがいまいちイメージしづらい。読み込みが足りないんだと思うけど、誰か図面描いてくれないかな。
あとしつこいけれど電力事情。
「今日午前十時の段階で、シティからの電力供給量二十八万五千キロワットに加えて、チェンバー内第一と第二発電所の出力が九万五千キロワットずつあり、合計供給力は四十七万五千キロワットといったところです。一方で消費量はこちらに出ている通り、四十三万二千、三千キロワット内外。つまり余力は九パーセントかそこらです。...
小川 一水. 《天冥の標》合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.51561-51564). Kindle 版.
普通にああ、なるほど、電力供給の余力がないんだね、と流してしまいそうになるけれど、電力の場合は需要と供給が常にバランスしないといけないので、消費量が四十三万二千キロワットだったら、その時の合計供給力は正確に四十三万二千キロワットになる。だったら供給余力はどうやって求めるの?となるんだけど、それは発電所の定格出力を上限として、それに対する余力を求めれば良い。
シティの太陽光パネルの汚れで供給量が絞られている、という記述もあった。この場合も供給力が落ちているから、節電してね、というお願いをするくらいで、自動的に電力が○○kWしか来ない、みたいな事態にはならない、というのは1巻で書いた通り。
SF本読了 スーパーカブ5
「スーパーカブ5」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。
バイクというと避けて通れない事故・怪我・入院のお話。小熊さんはこれらすらも自分の糧としてしまう。
バイクの免許を取って乗りたいな、という淡い思いは抱きつつ、なかなか実行に踏み出せないのはやっぱりなんだかんだ言っても「バイクは危険」という事実があるため。
バイクの怪我や入院を風邪をひいた程度の感覚でバイク乗りは話す、という描写があったけれど、これって単純に生存バイアスだろうし、実際に同級生の誰々がバイク事故で亡くなった、なんていう経験は自分にもある。
小熊さんの事故もそうだけど、気を付けていても事故は起きるし、その時のダメージは車と比べると相対的に大きくなる。フルフェイスのメットにプロテクタ、グローブなどで装備を固めればリスクは下げられるんだろうけど、そこまで重装備になったらバイクの気軽さや爽快感はスポイルされるんじゃないか、とか、だったらノーヘルで気軽に乗れるロードスターで良いんじゃないか、とか、でもやっぱりバイクは気持ち良いよね、と毎回思考がループしてしまう。
原付2種の小さいバイク(キャブ車)をガレージで整備して、トランポに乗せて気持ちのいいところまで運んで走る、とかが理想なんだけど、経済的に難しいなぁ。
SF本読了 スーパーカブ4
「スーパーカブ4」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。
最初の頃とは比べ物にならないスキルと人脈を身に付けた小熊さんが頼もしい。
スーパーカブというワンイシューでそんな何巻も引っ張れるのだろうか、と心配したけれど、スーパーカブの奥深さはまだまだ底知れない感じ。
SF本読了 スーパーカブ3
「スーパーカブ3」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。
前半は新キャクター慧海さんの紹介であまりカブの出番がなかったけれど、後半はカブの維持と修理にまつわる読み応えのある内容。
空き部室をカブ専用駐輪場で借りられたのは素直に羨ましい。やっぱりガレージは憧れる。
小熊が今カブを自分の生活から切り捨てれば、きっと春から何不自由ない暮らしが出来る。でも、もしそうすれば、これから先も自分は自らの大切な物に対して同じ事をする。カブの維持くらいで膝をつくような人間には、きっとこれから先の人生で、心から欲した物を手に入れらない。多くを望まず自分の手に届く物だけで満足する。
トネ・コーケン,博. スーパーカブ 3【電子特別版】 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2762-2765). Kindle 版.
このあたりは主に経済的事情と言い訳をしつつ「自分の手に届くものだけで満足」してきた自分には刺さるなぁ。
SF本読了 ネットワーク・エフェクト
「ネットワーク・エフェクト (マーダーボット・ダイアリー)」(M.ウェルズ)を読了。Kindle版。
圧倒的な面白さで2020年の個人的ベストとなったマーダーボット・ダイアリーの続編。
まあ間違いのない面白さ。この調子で弊機にはどんどん活躍してもらいたい。
今年は結構当たり作品に恵まれていて、ベストを決めるのが難しそう。
SF本読了 スーパーカブ2
「スーパーカブ2」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。
2巻のラストでアニメの最終回までの内容。アニメでは削られているエピソードもあったものの、だいたい原作通りの内容でアニメ化されていたことがわかった。
3巻以降ではアニメの後が描かれるようなので楽しみ。
アニメでは描かれなかった設定として、小熊も礼子も自宅から学校までせいぜい2kmほどの距離をスーパーカブで通っているという点がちょっと気になった。いくらなんでも近過ぎません?そんな歩いても通えるような距離で原付通学の許可下りる学校なんてあるのかな。私がスクーターで通っていた高校は自宅から片道16kmだったけど。。