Harmless Weblog

2021年10月

SF本読了 不見の月

「不見の月 博物館惑星II」(菅浩江)を読了。Kindle版。

新しい主人公の視点から語られる博物館惑星の続編。本作も良かった。

新婚ではなくなったけれどまあまあ奥様と仲良くやっていそうな先輩学芸員の田代さんも活躍。

博物館といえば個人的には自然科学系の博物館が好きだけど、最近なかなか行く機会がない。アフロディーテみたいな場所があったら是非行きたいけれど、日帰りでは無理だろうし、何泊もするのは仕事とか猫の世話とかあって無理だよなぁ、とか現実を思い出してしまう。

【収録作品】

  1. 黒い四角形
  2. お開きはまだ
  3. 手回しオルガン
  4. オパールと詐欺師
  5. 白鳥広場にて
  6. 不見の月

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読書   2021/10/30   gena
タグ:Kindle , SF , 菅浩江

SF本再読 天冥の標IV

「天冥の標IV 機械じかけの子息たち」(小川一水)を再読了。Kindle合本版。

初読は2011年で、11年ぶりに再読。シリーズ中でもこの巻の感想は難しい。まず冷静に読めないし、PTA(!)が投入する「倫理兵器」のデタラメな強さとか、後半からラストにかけての幸せと寂しさが押し寄せてくる感じとか。

SFでしか描けないテーマであり、感動だけど、マンガやアニメにしたら確実にR指定だよなぁ。と、思って気になったけれど、小説だとどんなエロ描写でもOKなのか。

「非常用電源の交流ってあまり質がよくないから、がさがさした、生のほうれん草っぽい味がしない?」
小川 一水. 《天冥の標》合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.25658-25659). Kindle 版.

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読書   2021/10/22   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水

SF本再読 永遠の森

「永遠の森 博物館惑星」(菅浩江)を再読了。Kindle版。

続編2冊が文庫(の電書)化されているので、復習の意味で読み返してみた。

初読は2017年で、この時も素晴らしいと思ったけれど、今回読み直してもやっぱり素晴らしかった。

人が死んだり宇宙が滅びたりするSFよりも、今の自分に浸透圧が合っているのかも。

でもやっぱり奥様はもう少し大切にしてあげた方が良いんじゃないかなぁ。

続編を読むのが楽しみ。

四人の前に据えられたCRTモニターに顔が映し出された。
菅 浩江. 永遠の森 博物館惑星 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1039-1040). Kindle 版.

2000年頃ってCRTはもう一般的じゃなかったような気がする。

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読書   2021/10/16   gena
タグ:Kindle , SF , 菅浩江

アマチュア無線(全市全郡コンテスト2021)

今年もクラブコールで全市全郡コンテストに参加。COVID-19の第5波の緊急事態宣言が全国一律で解除された直後の開催だったけれど、宴会や宿泊は控えてコンテストに集中。

私はこの一年でクラブ局運用にもだいぶ慣れてきて、直近のXPO&AIコンテストでほぼ最適化できた感じ。具体的にはPCキーイングをクラブ局でも使えるようにして、7MHz CWでコンディションが良ければ50QSO/hr以上のレートで交信し続けられるようになった。

ただ私は夜は寝てしまうので、21時の開始から翌朝までは1.9と3.5MHzを他のメンバーにお任せ。私は朝8時過ぎから手付かずの7MHz CWで昼までと、午後は14、21、28、50、144を少しずつ。16時からは開きつつあった3.5MHzを18時頃まで。

一番稼げたのは7MHzで、163QSO。3時間半の運用だったので、レートは46QSO/hrほどと、いまいち伸びなかった。バンド内が混み合っていて混信が多かったのと、コンディションもあまり良くなかったかも。3分くらい呼ばれなかった時間がけっこうあった。

acag2021.jpg

心配だった長いコンテストナンバーの聞き取りは、ノイズや混信がなければ意外とすんなり取れた。ただ数字の略体を混ぜて送られると混乱するかも。A=1、O=ゼロあたりはこちらも身構えているので大丈夫だけど、何局かU=2、N=9を混ぜて打ってきた局がいた。あと、取れたと思ってもミスコピーしていて、TUを打った後にCTESTWINでエンターで確定しようとしたら、「該当するマルチがありません」で弾かれるパターン。こうなるとどうやってもログが入らない(※)し、次の局はすぐ呼んでくるし、最初にやってしまったときはパニックで、結局後から呼んできた局を完全無視してしまった。この後はメモ用紙を手元に置くようにして、NR不正で弾かれた局はとりあえずメモ用紙に手書きしておいて、次の局を対応しつつ、CQを出している間にネットで総痛の検索をしてQTHを確かめて入力していた。そんな局が3局ほどあったかな。

※マニュアルを読んだら、マルチ不正でもCtrl+Enterで強制的に入力できるみたい。これは覚えておきたかったなぁ。スルーしてしまった局には大変申し訳ないことをした。

最終的にクラブ局全体としては500QSO以上で新記録。SSBで参加したメンバーもいたけれど、コンテストに慣れておらず1局交信するのに5分とか10分かかっていて、CWと比べるとどうしても効率が悪い感じ。ただSSBにしか出ない局も多いだろうから、マルチのためには必要かも。

クラブには今のところCWでコンテストに出られるメンバーはベテラン1名と、私とかんなさんしかいない。新しいメンバーがCWを覚えてくれる見込みもないし、難しいところ。自分たちは引退されたベテランOMさんからCWの面白さ、楽しさを教えてもらったけれど、自分はそれを後進に伝えることができていないということだよなぁ。

【過去の全市全郡コンテストの様子】 2020年,2019年(不参加),2018年2017年,2016年(不参加),2015年2014年2013年2012年

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アマチュア無線   2021/10/14   gena
タグ:CW , コンテスト

SF本再読 天冥の標III

「天冥の標III アウレーリア一統」(小川一水)を再読了。Kindle版。

シリーズ通して考えると違和感ないけれど、IからII、IIからIIIの時代、舞台の変化が大きすぎてすごい。

ロボットのカヨが良い。IとIIIだけでもグっとくるものがある。

「ヤー。タイプ・スターレスディープナイトIX、メイド・バイ・MHD、エスレル探測員のカヨです。パフォーマンス回復。ご迷惑をおかけしました」
小川 一水. 《天冥の標》合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.19573-19574). Kindle 版.

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読書   2021/10/09   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水

SF本読了 アステリズムに花束を

「アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー」を読了。Kindle版。

全体的に面白かったけれど、やっぱり好みとしては小川一水氏が頭一つ抜けていて、新しく読んだ作家さんのなかでは、他の作品も読んでみたい、とまで思うものはなかったかな。

キミノスケープはインフラや物資がそのままで、自分以外が世界から消えてしまうという、誰もが想像したことがあるであろう中2的設定が良かった。四十九日恋文も設定が秀逸。草野原々氏はなぁ。グロいのが苦手なのでちょっと。幽世の設定とかは面白いのでグロさ無しで読みたい感じ。月と怪物はソ連SFという未知のジャンルで興味深かった。色のない緑、これは小川一水氏を別にすると一番良かったかな。

【収録作品】

  • キミノスケープ(宮澤伊織)
  • 四十九日恋文(森田季節)
  • ピロウトーク(今井哲也)
  • 幽世知能(草野原々)
  • 彼岸花(伴名練)
  • 月と怪物(南木義隆)
  • 海の双翼(櫻木みわ×麦原遼)
  • 色のない緑(陸秋槎/稲村文吾訳)
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ(小川一水)

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読書   2021/10/02   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水