SF本再読 三体III
「三体III (上・下)」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。
改めて再読してみて、面白いのは間違いないんだけど、やっぱりIIと比べてちょっと荒唐無稽感が強くて、SFとしては物足りないかな、という印象。
三体文明以外の知的存在が用いる超科学が出てくるあたりから、科学というよりほとんど魔法になってしまって、理論的解説も放棄されてしまっているのがちょっと物足りないと思ったポイントかも。
それでも三体Xを読むのが楽しみ。
「三体III (上・下)」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。
改めて再読してみて、面白いのは間違いないんだけど、やっぱりIIと比べてちょっと荒唐無稽感が強くて、SFとしては物足りないかな、という印象。
三体文明以外の知的存在が用いる超科学が出てくるあたりから、科学というよりほとんど魔法になってしまって、理論的解説も放棄されてしまっているのがちょっと物足りないと思ったポイントかも。
それでも三体Xを読むのが楽しみ。
「物理の4大定数 宇宙を支配するc、G、e、h」(小谷太郎)を読了。Kindle版。
ちょうど三体シリーズを再読していたところで、物理定数とか空間の次元みたいなネタが出てくることもあって、久しぶりに小説以外の本を読んだ。
内容は軽めで疲れずに読めたかな。空間の次元数「3」というのも物理定数ということになるんだろうか。
「ψの悲劇」(森博嗣)を読了。Kindle版。
Gシリーズ後期3部作は2022年10月現在では未完結だけど、買ってしまった。
後期3部作は一連の(過去)ミステリシリーズから、未来を描くSFミステリシリーズの間のミッシングリンクを埋めるような位置付けという印象。
ラストは「ωの悲劇」が出るのだろうと思っているけれど、一方で最近「オメガ城の惨劇」という作品もシリーズ外(ただし副題はSAIKAWA Sohei's Last Case)で出たのでちょっと混乱している。こちらを先に読むべきなのかどうなのか。
「χの悲劇」(森博嗣)を再読了。Kindle版
合本版でまとめられたβまでの作品からまた大きな転換があり、この辺から明確に未来を描くミステリSFになってくる。
シリーズ中の登場人物と「親しい友人です」みたいな描写が多くて、「え?これって誰?」みたいな考えさせられるところが多い。まあこれはXシリーズ全体に共通するところかもしれない。全シリーズ通して読んでいる読者には、殺人事件のトリックよりこちらの方がずっと気になると思う。
あとは電脳戦の描写。自律的に動き回るエージェントというのかワームというのか、そういうのをサクサク書いて放つんだけど、この辺りは最近自分でもVPSを管理するようになって面白く読めた。
「三体II 黒暗森林(上・下)」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。
やっぱり三体はIIが最高かもしれない。あらためてIIIを読みつつこれを書いているけれど、「四次元」の登場あたりからどうも現実感が薄くなっていくような感じ。これはたぶん普段からイーガンで慣れているからだと思うんだけど、三次元人がそのまま四次元に入ってもああいう描写にはならないだろう、という違和感があるためだと思う。三次元の眼球では結局四次元空間の三次元へ投影された断面が見えるだけで、四次元を認識するなら四次元身体(超球の眼球)が必要なのでは?、とか。
IIが最高なのは、SFとしてめちゃくちゃ面白いストーリーの中で、フェルミのパラドックスへの回答を説得力のある形で与えてくれる点だと思う。これで世界観が変わった人は多いのでは。
「キウイγは時計仕掛け」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
合本版はここまでの収録。後期三部作は2016年にχの悲劇だけ読了している。2022年10月現在でまだ完結していないという、森さんにしては珍しく『溜め』があるシリーズ。おそらく他のシリーズの進行との相乗効果を狙った演出と想像する。
な、一言だけいっとくけどな、一目でこの人だって、決めてかからんこと。もっとええ人がおるかもしれんって、いっつも自分に言い聞かせる。俺なんかな、それが座右の銘だでね」
「何が?え……、もっとええ人がおる、が?」
「違うわ。決めてかからんこと、だがね」
森博嗣. Gシリーズ9冊合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.26985-26988). Kindle 版.
ここだけじゃなく、加部谷さんの将来を暗示させる伏線があちこちに散りばめられていて可哀想になってきた。海月くんひどいよなぁ。
「ジグβは神ですか」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
初読は2014年だけど、ラストのインパクトはやっぱり覚えていた。ここからKindle版に切り替えていた。
ここで一気に時間軸が飛んでしまうのも新鮮だった。
「あれぇ、いやしくもって、どういう意味でしたっけ」雨宮が山吹にきいている。
「かりそめにもっていう意味じゃない?」
「そっちの方がわかりません」
森博嗣. Gシリーズ9冊合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.21350-21352). Kindle 版.
「目薬αで殺菌します」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
加部谷さんってGシリーズではメインキャラクタでヒロイン的位置付けなのに、なんか報われなくてちょっと可哀想な感じ。
「いえいえ、こういうときはですね、男性だったら、君たちが食べなよって言うもんじゃないですか?」
「そんなに食べたら太るんじゃない?」
森博嗣. Gシリーズ9冊合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.18889-18890). Kindle 版.
「三体」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。
スピンオフ小説の三体Xが出て早速読み始めたんだけど、これはやっぱり最初から読み直した方が良いと思い直して、再読を開始。
2年ぶりに再読したけれど、いやー、こんなに面白かったっけ?というくらい面白い。マーダーボットとかレギオンかイーガンともまた全然違う路線で、訳者の大森さんの解説にもあったけれど、ベイリーとかそっち系の面白さかも。
「ηなのに夢のよう」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
事件の謎は謎のまま放置されて、その一方でレギュラメンバの方はいろいろと大きな展開がある転換点。改めて読んでみるといろいろと盛りだくさんだった。
初読は2010年。それでも本作はシリーズ読者にとって印象的なシーンが多く、けっこう覚えていた。