ミステリ再読 夢・出逢い・魔性
「夢・出逢い・魔性」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版
3人組のテレビ出演のお話。稲沢探偵ってこの後も活躍するんだったかな。
ひな壇に素人の出演者が座って、タレントやアナウンサーが司会進行するというテレビ番組については、かんなさんが「熱中夜話 猫ナイト」に出演したときに、私もスタジオ内で見学させてもらったので、その時の様子を思い出した。
「夢・出逢い・魔性」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版
3人組のテレビ出演のお話。稲沢探偵ってこの後も活躍するんだったかな。
ひな壇に素人の出演者が座って、タレントやアナウンサーが司会進行するというテレビ番組については、かんなさんが「熱中夜話 猫ナイト」に出演したときに、私もスタジオ内で見学させてもらったので、その時の様子を思い出した。
「月は幽咽のデバイス」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
オーディオマニアの富豪邸で起きる事件。これは建物が特徴的なのでよく覚えている。
へっ君が図書館で調べていた、10mより高い木が水を吸い上げられる仕組み。今はググって調べることができるけれど、意外と難しい。蒸散によるテンションと水の凝集力、さらに根が浸透圧によって水を汲み上げる根圧が関係しているとか。それらが確からしいと検証されたのがどうも2000年台後半とからしいので、当然へっ君の時代には未解明だったことになる。へっ君の達見恐るべし。
「大人になるとね、都合の悪いことはどんどん忘れてしまうのよ。今は信じられないかもしれないけれど、そうね、十六歳くらいから、そういうふうになるの。揮発性っていうんだけれど、もともとそういうふうに人間はできているの。私も三年くらいまえから、忘れっぽくなったわ」
「計算が合わないよ、それ」
森博嗣. Vシリーズ全10冊合本版 (Japanese Edition) (p.972). Kindle 版.
「創られた心 AIロボットSF傑作選」(J.ストラーン編)を読了。Kindle版。
部分的に面白いものもあったけれど、あまりピンとくる作品はなかったかなぁ。私の考えが古いだけだと思うけれど、アシモフのロボットものの短編とかの方がずっと好み。
強いて好みを挙げるとしたら、「エンドレス」、「もっと大事なこと」、「死と踊る」、「人形芝居」、「翻訳者」、「罪喰い」、「赤字の明暗法」あたり。ベタだけどわかりやすく素直なお話が好きということかな。読みやすさって大切だと思う。
【収録作品】
「黒猫の三角」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
Vシリーズは全て文庫で持っていて、電書版も2作目の「人形式モナリザ」以降は持っていたけれど、合本版がセールになっていたので結局購入。
やっぱり猫のデルタが登場するとニヤけてしまう。うちのデルタも額に三角があって、この作品にあやかってデルタと名付けたので。
「あれは、デルタという名でな」小田原は嬉しそうに微笑んで、片手を自分の額に持っていく。「目の上のところに、白い三角があるのだよ。それで、そう呼ばれておる。とても賢い奴で、どうやら、この近辺ではボスのようだ。うちの屋敷にもよく来よる。しかし、はは、黒猫のデルタとは、はは、愉快な名前ではないか」
森博嗣. Vシリーズ全10冊合本版 (Japanese Edition) (p.200). Kindle 版.
「オーラリメイカー」(春暮康一)を読了。Kindle版。
面白かった。今年読んだSFでは暫定一位。ただハヤカワSFコンテストの優秀賞で、大賞は該当作なしとのこと。選評は皆さんけっこう厳しくて、確かに同意できるところもあるけれど、だってアマチュアが応募してくる作品でしょう?これよりつまらないプロ作家の作品なんて(国産も翻訳も)いくらでもあるのでは。。とは思った。
「プラスチックの恋人」(山本弘)を読了。Kindle版。
このテーマもあながち荒唐無稽とは言い切れない程度には時代が追いついてきた感じはあるかな。
面白かったけれど、昔は美少女ヌードが合法だったこととか、またその話?とは思った。あとプロジェクトぴあのと繋がりがあることにして、いろいろな作品が同じ未来史上にあると強調したいんだと思うけど、蛇足じゃないかなぁ。
「円 劉慈欣短編集」(劉慈欣)を読了。Kindle版。
なるほど三体の人だな、という感じ。硬軟具合もちょうど三体と同程度と思う。
全体的に面白かったかな。こういうのって寓話SFというサブジャンルができそう。好みとしてはハチャメチャ具合から言って郷村教師と詩雲あたり。
【収録作品】
「零號琴 (上・下)」(飛浩隆)を読了。Kindle版。
飛氏も寡作な方で、前作は自生の夢。あと続刊の予告されている<廃園の天使>シリーズも中断されたまま。その分面白いというか、やたらと力の入った作品になっている。
本作は固有名詞がやたらと特撮やアニメのオマージュになっていて、こういうのは笑いながら読めばいいのか、展開はけっこうヘヴィだしなぁ、と迷うような作品だった。劇中作品の「あしたもフリギア!」は素直に面白そう。
キャラクターが魅力的なので、続編も期待したいけれど、いったい何年先になるやら。
「マザーコード」(C.スタイヴァース)を読了。Kindle版。
Covid-19流行のために本国で発売が延期されたそうな。(人為的な)パンデミックによる人類滅亡とその後の希望のお話。
人類滅亡の過程はあまり惨たらしい描写はなく淡々と進むけれど、かなり徹底的で救いのない滅亡のパターン。
デビュー長編とのことだけど、読みやすくて引き込まれた。ラストがちょっと微妙に不安になる感じではあったけれど、まあまあ良かったかな。
「なめらかな世界と、その敵」(伴名練)を読了。Kindle版。
この人の本は初読かな。面白かった。月並みだけど「和製テッドチャン」という感じ。
「シンギュラリティ・ソヴィエト」と「ひかりより速く、ゆるやかに」が特に好みかな。
【収録作品】