Harmless Weblog

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SF本読了 スーパーカブ5

「スーパーカブ5」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

バイクというと避けて通れない事故・怪我・入院のお話。小熊さんはこれらすらも自分の糧としてしまう。

バイクの免許を取って乗りたいな、という淡い思いは抱きつつ、なかなか実行に踏み出せないのはやっぱりなんだかんだ言っても「バイクは危険」という事実があるため。

バイクの怪我や入院を風邪をひいた程度の感覚でバイク乗りは話す、という描写があったけれど、これって単純に生存バイアスだろうし、実際に同級生の誰々がバイク事故で亡くなった、なんていう経験は自分にもある。

小熊さんの事故もそうだけど、気を付けていても事故は起きるし、その時のダメージは車と比べると相対的に大きくなる。フルフェイスのメットにプロテクタ、グローブなどで装備を固めればリスクは下げられるんだろうけど、そこまで重装備になったらバイクの気軽さや爽快感はスポイルされるんじゃないか、とか、だったらノーヘルで気軽に乗れるロードスターで良いんじゃないか、とか、でもやっぱりバイクは気持ち良いよね、と毎回思考がループしてしまう。

原付2種の小さいバイク(キャブ車)をガレージで整備して、トランポに乗せて気持ちのいいところまで運んで走る、とかが理想なんだけど、経済的に難しいなぁ。

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読書   2021/12/25   gena

SF本読了 スーパーカブ4

「スーパーカブ4」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

最初の頃とは比べ物にならないスキルと人脈を身に付けた小熊さんが頼もしい。

スーパーカブというワンイシューでそんな何巻も引っ張れるのだろうか、と心配したけれど、スーパーカブの奥深さはまだまだ底知れない感じ。

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読書   2021/12/21   gena

SF本読了 スーパーカブ3

「スーパーカブ3」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

前半は新キャクター慧海(えみ)さんの紹介であまりカブの出番がなかったけれど、後半はカブの維持と修理にまつわる読み応えのある内容。

空き部室をカブ専用駐輪場で借りられたのは素直に羨ましい。やっぱりガレージは憧れる。

小熊が今カブを自分の生活から切り捨てれば、きっと春から何不自由ない暮らしが出来る。でも、もしそうすれば、これから先も自分は自らの大切な物に対して同じ事をする。カブの維持くらいで膝をつくような人間には、きっとこれから先の人生で、心から欲した物を手に入れらない。多くを望まず自分の手に届く物だけで満足する。
トネ・コーケン,博. スーパーカブ 3【電子特別版】 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2762-2765). Kindle 版.

このあたりは主に経済的事情と言い訳をしつつ「自分の手に届くものだけで満足」してきた自分には刺さるなぁ。

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読書   2021/12/20   gena

SF本読了 ネットワーク・エフェクト

「ネットワーク・エフェクト (マーダーボット・ダイアリー)」(M.ウェルズ)を読了。Kindle版。

圧倒的な面白さで2020年の個人的ベストとなったマーダーボット・ダイアリーの続編。

まあ間違いのない面白さ。この調子で弊機にはどんどん活躍してもらいたい。

今年は結構当たり作品に恵まれていて、ベストを決めるのが難しそう。

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読書   2021/12/19   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本読了 スーパーカブ2

「スーパーカブ2」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

2巻のラストでアニメの最終回までの内容。アニメでは削られているエピソードもあったものの、だいたい原作通りの内容でアニメ化されていたことがわかった。

3巻以降ではアニメの後が描かれるようなので楽しみ。

アニメでは描かれなかった設定として、小熊も礼子も自宅から学校までせいぜい2kmほどの距離をスーパーカブで通っているという点がちょっと気になった。いくらなんでも近過ぎません?そんな歩いても通えるような距離で原付通学の許可下りる学校なんてあるのかな。私がスクーターで通っていた高校は自宅から片道16kmだったけど。。

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読書   2021/12/18   gena

SF本再読 天冥の標VI

「天冥の標VI 宿怨(PART1〜PART3)」(小川一水)を再読了。Kindle合本版。

初読は2012年から2013年。この頃からKindle版も併売されていたみたい。

役者が揃って物語が大きく動く、そして重い宿怨3部作。

久しぶりに再読してミスチフ、オムニフロラが救世群とロイズ保険社団に入り込んでいたんだなぁと再確認。

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読書   2021/12/10   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水

SF本再読 天冥の標V

「天冥の標V 羊と猿と百掬の銀河」(小川一水)を再読了。Kindle合本版。

初読は2011年。この時はまだ続きが楽しみと能天気に思っていたけれど、この後あたりからだんだんヘヴィな展開になっていくんだよなぁ。

暗い部屋から見える、オレンジ色の四角い戸口。ガタガタと音を立てて外へ出て行く。手ぶれが残っており、呼吸音がする。手持ちのカメラで撮った像と音だとわかる。
小川 一水. 《天冥の標》合本版 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.29476-29477). Kindle 版.

民生用の動画カメラは21世紀の時点で手ぶれは克服されていて、こういう未来予測は本当に難しいんだなとわかる。

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読書   2021/11/21   gena
タグ:Kindle , SF , 小川一水

SF本読了 歓喜の歌

「歓喜の歌 博物館惑星III」(菅浩江)を読了。Kindle版。

不見の月からのルーキー編二部作の完結編で、全体として永遠の森からの三部作になっている。

最高だった。今日本人SF作家で一番好きなのは菅さんかも。三体とかイーガンみたいな超絶スケールの大きいハードSFも好きだけど、博物館惑星の行ってみたくなる感じとか、爽やかな感動とか、とにかく素晴らしい。

SFマガジンに掲載されたというサイドストーリーも読みたいので是非短編集に収録されることを願っている。そしてもっともっと博物館惑星やキャラクターたちのストーリーが読みたい。

また、本シリーズには〈余話〉と題されたサイドストーリー群が存在する。二〇二一年四月現在、「お代は見てのお帰り」(『五人姉妹』ハヤカワ文庫JA所収)、「あこがれ」(〈SFマガジン〉二〇〇四年六月号)、「天つ風」(〈SFマガジン〉二〇〇六年四月号)、「海底図書館」(〈SFマガジン〉二〇二〇年一〇月号)の四篇が発表されており、美和子、タラブジャビーン、ティティ、C2など、それぞれに本篇と共通するキャラクターも登場。
菅 浩江. 歓喜の歌 博物館惑星Ⅲ (Japanese Edition) (Kindle の位置No.3172-3177). Kindle 版.

【収録作品】

  1. 一寸の虫にも
  2. にせもの
  3. 笑顔の写真
  4. 笑顔のゆくえ(承前)
  5. 遙かな花
  6. 歓喜の歌

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読書   2021/11/14   gena
タグ:Kindle , SF , 菅浩江

SF本読了 スーパーカブ

「スーパーカブ【電子特別版】」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

SFか?というツッコミはあろうかと思うけれど、SuperCub Fictionということで。

アマプラで観たアニメが良かったので原作も。予備知識なしだったので1冊だけなのかと思っていたら、7巻も出ている。1巻はアニメでも描かれた修学旅行まで。

貧乏で暗い女子高生が中古のカブを買って、少しずつ世界が広がり成長していく物語ということで、淡々としていて地味なんだけど、悪くない雰囲気。グイグイ読ませるという感じではないけれど、寝る前に2〜3話ずつ読むのにちょうどいいユルさ。

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読書   2021/11/03   gena

SF本読了 不見の月

「不見の月 博物館惑星II」(菅浩江)を読了。Kindle版。

新しい主人公の視点から語られる博物館惑星の続編。本作も良かった。

新婚ではなくなったけれどまあまあ奥様と仲良くやっていそうな先輩学芸員の田代さんも活躍。

博物館といえば個人的には自然科学系の博物館が好きだけど、最近なかなか行く機会がない。アフロディーテみたいな場所があったら是非行きたいけれど、日帰りでは無理だろうし、何泊もするのは仕事とか猫の世話とかあって無理だよなぁ、とか現実を思い出してしまう。

【収録作品】

  1. 黒い四角形
  2. お開きはまだ
  3. 手回しオルガン
  4. オパールと詐欺師
  5. 白鳥広場にて
  6. 不見の月

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読書   2021/10/30   gena
タグ:Kindle , SF , 菅浩江