Harmless Weblog

読書

ミステリ読了 楽園とは探偵の不在なり

「楽園とは探偵の不在なり」(斜線堂有紀)を読了。Kindle版。

タイトルから明らかにテッドチャンの「地獄とは神の不在なり」のオマージュなので、並行して再読した。チャンはやっぱり面白い。

解説によると特殊設定ミステリというらしいけれど、本書も面白かった。天使の降臨という物理法則を無視した現象があっても、「なんでもありのファンタジー」ではなく、天使すらも例外のない厳密なロジックに従うことで、ミステリとして成立している。

まあでも、地獄とは〜と共通して救いのない物語であることは確か。こういうのも面白いけれど、個人的にはフィクションは美徳が報われ善良な者が救われるストーリーを読みたい。

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読書   2023/12/10   gena

SF本読了 90億の神の御名

アポロが月に行く以前に書かれた作品ばかりだけど、未だにここで描かれているような宇宙ステーションや月面基地が実現していないのが不思議でならない。いったい人類は何をやっているのか。

それにしても「星」のインパクトがすごい。

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読書   2023/11/23   gena

ミステリ読了 オメガ城の惨劇

「オメガ城の惨劇」(森博嗣)を読了。Kindle版

副題が "SAIKAWA Sohei’s Last Case" ということで、これは読まないわけにはいかない、というかどのタイミングで読むべきかが問題。Gシリーズは未完だし、WWシリーズも私は未着手。ただ公式には「シリーズ外の作品」となっていたので、Vシリーズを再読した流れで読んでみた。

結果としては大正解だったかな。惜しいのは黒後家蜘蛛の会は大好きなアシモフなのに未読なんだよなぁ。これは昔文庫を探し回ったけれど絶版で手に入らなかったという記憶がある。今検索したら新版が出ているけれど、電書化はされていないみたい。

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読書   2023/11/11   gena

ミステリ再読 赤緑黒白

「赤緑黒白」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。

合本版のVシリーズもとうとう読み終わってしまった。

何度か書いていると思うけれど、なんとなく危うい感じの西之園さんに振り回されるS&Mシリーズより、しっとり落ち着いた余裕たっぷり紅子さんのVシリーズが落ち着く。

小鳥遊くんと香具山さんの後日談がもっと読みたい。

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読書   2023/10/27   gena

SF本読了 太陽系最後の日

「太陽系最後の日 ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク」(A.C.クラーク)を読了。Kindle版。

やっぱりクラークとアシモフって面白いよなぁ。選りすぐりのベスト版だから当然なのかもしれないけれど、それでもすごいと思う。クラークやアシモフがもっとずっと長生きして、最新の科学の知見を得て今SFを書いたとしたら、やっぱり最高に面白いだろうなと想像する。

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読書   2023/10/21   gena

ミステリ再読 朽ちる散る落ちる

「朽ちる散る落ちる」を再読了。Kindle合本版。

あーそうそう、超音波研究所の続きがあったね、という感じ。

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読書   2023/10/14   gena

ミステリ再読 捩れ屋敷の利鈍

「捩れ屋敷の利鈍」(森博嗣)を再読了。Kidle合本版。

これはシリーズ読者にとっては最初に読んだ時の驚愕というか狂喜というか、とにかくすごいインパクトで、事件のことはほとんど頭に入ってこない感じ。ネタがわかっていてもニヤニヤが止まらない。

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読書   2023/10/08   gena

ミステリ再読 六人の超音波科学者

「六人の超音波科学者」(森博嗣)を再読了。Kindle版。

今回も小鳥遊くんがちょっと可哀想な展開。纐纈さん関係のエピソードって本編ではまったく触れられていないけれど、短編集にあるんだったかな。

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読書   2023/09/16   gena

SF本読了 三体0

「三体0 球状閃電」(劉慈欣)を読了。Kindle版。

三体3部作の前日譚的な位置付けで、大変面白かった。オカルトっぽい描写が科学的に説明されるところなんかは、まさに三体の「カウントダウン」と同様に楽しめたし、三体2がフェルミのパラドックスに説得力のある回答を与えたのと同じように、三体0では球電や超常現象の説明を試みていて、それがミステリのように明らかになっていくのが素晴らしい。

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読書   2023/09/09   gena
タグ:Kindle , SF , 劉慈欣

SF本読了 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選

「黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選」を読了。Kindle版。

Kindle本セールで3冊まとめて買ったアンソロジーシリーズもこれで最後。銀河連邦AIロボットよりは楽しめたかな。いずれにしろ読み終わった瞬間に内容を忘れてしまう程度ではある。

好みとしては、時空の一時的困惑、禅と宇宙船修理技術、黄金の人工太陽、ダイヤモンドとワールドブレイカー、目覚めるウロボロス、霜の巨人あたりかな。

  • 時空の一時的困惑=チャーリー・ジェーン・アンダーズ
  • 禅と宇宙船修理技術=トバイアス・S・バッケル
  • 甲板員ノヴァ・ブレード、大いに歌われた経典=ベッキー・チェンバーズ
  • 晴眼の時計職人=ヴィラル・カフタン
  • 無限の愛=ジョゼフ・アレン・ヒル
  • 見知らぬ神々=アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ
  • 悠久の世界の七不思議=キャロリン・M・ヨークム
  • 俺たちは宇宙地質学者、なのに=アラン・ディーン・フォスター
  • 黄金の人工太陽=カール・シュレイダー
  • 明日、太陽を見て=A・マーク・ラスタッド
  • 子どもたちを連れて過去を再訪し、レトロな移動遊園地へ行ってみよう!=ショーニン・マグワイア
  • 竜が太陽から飛び出す時=アリエット・ド・ボダール
  • ダイヤモンドとワールドブレイカー=リンダ・ナガタ
  • カメレオンのグローブ=ユーン・ハ・リー
  • ポケットのなかの宇宙儀=カット・ハワード
  • 目覚めるウロボロス=ジャック・キャンベル
  • 迷宮航路=カメロン・ハーレイ
  • 霜の巨人=ダン・アブネット

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読書   2023/09/08   gena
タグ:Kindle , SF