Harmless Weblog
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ミステリ再読 六人の超音波科学者
「六人の超音波科学者」(森博嗣)を再読了。Kindle版。
今回も小鳥遊くんがちょっと可哀想な展開。纐纈さん関係のエピソードって本編ではまったく触れられていないけれど、短編集にあるんだったかな。
SF本読了 三体0
「三体0 球状閃電」(劉慈欣)を読了。Kindle版。
三体3部作の前日譚的な位置付けで、大変面白かった。オカルトっぽい描写が科学的に説明されるところなんかは、まさに三体の「カウントダウン」と同様に楽しめたし、三体2がフェルミのパラドックスに説得力のある回答を与えたのと同じように、三体0では球電や超常現象の説明を試みていて、それがミステリのように明らかになっていくのが素晴らしい。
SF本読了 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
「黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選」を読了。Kindle版。
Kindle本セールで3冊まとめて買ったアンソロジーシリーズもこれで最後。銀河連邦、AIロボットよりは楽しめたかな。いずれにしろ読み終わった瞬間に内容を忘れてしまう程度ではある。
好みとしては、時空の一時的困惑、禅と宇宙船修理技術、黄金の人工太陽、ダイヤモンドとワールドブレイカー、目覚めるウロボロス、霜の巨人あたりかな。
- 時空の一時的困惑=チャーリー・ジェーン・アンダーズ
- 禅と宇宙船修理技術=トバイアス・S・バッケル
- 甲板員ノヴァ・ブレード、大いに歌われた経典=ベッキー・チェンバーズ
- 晴眼の時計職人=ヴィラル・カフタン
- 無限の愛=ジョゼフ・アレン・ヒル
- 見知らぬ神々=アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ
- 悠久の世界の七不思議=キャロリン・M・ヨークム
- 俺たちは宇宙地質学者、なのに=アラン・ディーン・フォスター
- 黄金の人工太陽=カール・シュレイダー
- 明日、太陽を見て=A・マーク・ラスタッド
- 子どもたちを連れて過去を再訪し、レトロな移動遊園地へ行ってみよう!=ショーニン・マグワイア
- 竜が太陽から飛び出す時=アリエット・ド・ボダール
- ダイヤモンドとワールドブレイカー=リンダ・ナガタ
- カメレオンのグローブ=ユーン・ハ・リー
- ポケットのなかの宇宙儀=カット・ハワード
- 目覚めるウロボロス=ジャック・キャンベル
- 迷宮航路=カメロン・ハーレイ
- 霜の巨人=ダン・アブネット
ミステリ再読 魔剣天翔
「魔剣天翔」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
各務さん初登場のけっこう好きなエピソードではあるんだけど、一方で小鳥遊くんがちょっと可哀そうかな。というかVシリーズって全体的に小鳥遊くんの不運が多いような。。
SF本読了 不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選
「不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選」を読了。Kindle版。
これもピンとくるものはなかったかなぁ。ほとんど当たりを引くことなんてないんだから、アンソロジー買うのはやめておけば良いのに、もしかしたら...と思って買ってしまう。
好みとしては順当に、レナルズ、ソウヤーという元々好きな作家の作品。あとは監獄惑星、不死身の戦艦、還る船、囚われのメイザー、文化保存管理者、ジョーダンへの手紙あたりかな。歌う船シリーズは未読で気にはなっているけれど、2023年現在電書化されていない。
【収録作品】
- スパイリーと漂流塊の女王(アレステア・レナルズ)
- カルタゴ滅ぶべし(ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン)
- 戦いのあとで(ロイス・マクマスター・ビジョルド)
- 監獄惑星(ケヴィン・J・アンダースン&ダグ・ビースン)
- 不死身の戦艦(G・R・R・マーティン&ジョージ・ガスリッジ)
- 白鳥の歌(ユーン・ハ・リー)
- 人工共生体(ロバート・シルヴァーバーグ)
- 還る船(アン・マキャフリー)
- 愛しきわが仔(メアリー・ローゼンブラム)
- 巨人の肩の上で(ロバート・J・ソウヤー)
- 囚われのメイザー(オースン・スコット・カード)
- 文化保存管理者(ジェレミア・トルバート)
- ジョーダンへの手紙(アレン・スティール)
- エスカーラ(トレント・ハーゲンレイダー)
- 星間集団意識体の婚活(ジェイムズ・アラン・ガードナー)
- ゴルバッシュ、あるいはワイン-血-戦争-挽歌(キャサリン・M・ヴァレンテ)
ミステリ再読 夢・出逢い・魔性
「夢・出逢い・魔性」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版
3人組のテレビ出演のお話。稲沢探偵ってこの後も活躍するんだったかな。
ひな壇に素人の出演者が座って、タレントやアナウンサーが司会進行するというテレビ番組については、かんなさんが「熱中夜話 猫ナイト」に出演したときに、私もスタジオ内で見学させてもらったので、その時の様子を思い出した。
ミステリ再読 月は幽咽のデバイス
「月は幽咽のデバイス」(森博嗣)を再読了。Kindle合本版。
オーディオマニアの富豪邸で起きる事件。これは建物が特徴的なのでよく覚えている。
へっ君が図書館で調べていた、10mより高い木が水を吸い上げられる仕組み。今はググって調べることができるけれど、意外と難しい。蒸散によるテンションと水の凝集力、さらに根が浸透圧によって水を汲み上げる根圧が関係しているとか。それらが確からしいと検証されたのがどうも2000年台後半とからしいので、当然へっ君の時代には未解明だったことになる。へっ君の達見恐るべし。
「大人になるとね、都合の悪いことはどんどん忘れてしまうのよ。今は信じられないかもしれないけれど、そうね、十六歳くらいから、そういうふうになるの。揮発性っていうんだけれど、もともとそういうふうに人間はできているの。私も三年くらいまえから、忘れっぽくなったわ」
「計算が合わないよ、それ」
森博嗣. Vシリーズ全10冊合本版 (Japanese Edition) (p.972). Kindle 版.
SF本読了 創られた心 AIロボットSF傑作選
「創られた心 AIロボットSF傑作選」(J.ストラーン編)を読了。Kindle版。
部分的に面白いものもあったけれど、あまりピンとくる作品はなかったかなぁ。私の考えが古いだけだと思うけれど、アシモフのロボットものの短編とかの方がずっと好み。
強いて好みを挙げるとしたら、「エンドレス」、「もっと大事なこと」、「死と踊る」、「人形芝居」、「翻訳者」、「罪喰い」、「赤字の明暗法」あたり。ベタだけどわかりやすく素直なお話が好きということかな。読みやすさって大切だと思う。
【収録作品】
- 「働く種族のための手引き」ヴィナ・ジエミン・プラサド
- 「生存本能」ピーター・ワッツ
- 「エンドレス」サード・Z・フセイン
- 「ブラザー・ライフル」ダリル・グレゴリイ
- 「痛みのパターン」トチ・オニェブチ
- 「アイドル」ケン・リュウ
- 「もっと大事なこと」サラ・ピンスカー
- 「ソニーの結合体」ピーター・F・ハミルトン
- 「死と踊る」ジョン・チュー
- 「人形芝居」アレステア・レナルズ
- 「ゾウは決して忘れない」リッチ・ラーソン
- 「翻訳者」アナリー・ニューイッツ
- 「罪喰い」イアン・R・マクラウド
- 「ロボットのためのおとぎ話」ソフィア・サマター
- 「赤字の明暗法」スザンヌ・パーマー
- 「過激化の用語集」ブルック・ボーランダー