SF本読了 最後の星戦
「最後の星戦 老人と宇宙3」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。
面白かった。シリーズとしてはまだ続きがあるけれど、ひとまずこの3部作で一区切りかな。
1作目からは想像もつかない展開を経て、大団円。ぜんぜんハードSFではないシリーズだけど、自分の嗜好が気負わずに読めるこういう作品が楽しめるように変わってきた気がする。
「最後の星戦 老人と宇宙3」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。
面白かった。シリーズとしてはまだ続きがあるけれど、ひとまずこの3部作で一区切りかな。
1作目からは想像もつかない展開を経て、大団円。ぜんぜんハードSFではないシリーズだけど、自分の嗜好が気負わずに読めるこういう作品が楽しめるように変わってきた気がする。
「トランスヒューマンガンマ線バースト童話集」(三方行成)を読了。Kindle版。
面白かった。解説を読んだらザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネームと同時期の作品で、同じくカクヨムに連載されていた作品がベースとのこと。最近国内も海外も、ネットで発表して人気に火がついて書籍化(電書化)というパターンが多い気がする。
トランスヒューマンとポストヒューマンがどちらも実在していて区別されているという設定が良いと思った。連作短編で独立した物語のように見えて、同じガンマ線バーストの災厄を絡めた物語(未来話)になっているのも良いし、あとはやっぱり甲殻機動隊(誤字にあらず)かなぁ。
入浴シーン?ありませんが?一応童話ですので、はい。
三方 行成. トランスヒューマンガンマ線バースト童話集 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.754-755). Kindle 版.
「遠すぎた星 老人と宇宙2」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。
1作目の老人と宇宙の背景設定がよく出来ていたので、これはハズしようがないという面白さ。邦題は素直に「ゴースト部隊」にした方が良かったのでは。
黒暗森林宇宙とはちょっと違うのかな、というのが仄めかされてくるわけだけど、3作目が楽しみ。
それにしても本作1部で人類のこれでもかというクソっぷりが描かれるんだけど、こういうパターンは斬新に感じた。物語として、敵方の極悪非道ぶりを強調した上で、それをやっつけることでスカっとする、というのはよくあるけれど、主人公サイドをここまで酷く描くのはすごいなと思って。
方針を変えて、もっとべつの創造物を描いた物語をさがしてみたところ、すぐにいろいろなのが見つかった。フライデー、R・ダニール・オリヴォー、データ、HAL、ロボットのマリア、アトム、各種ターミネーター、チャンナ・フォーチューナ、ロボット野郎ジョーといった、多種多様なアンドロイド、ロボット、コンピュータ、レプリカント、クローン、そして遺伝子操作で生みだされたあれこれ。
ジョン スコルジー. 遠すぎた星 老人と宇宙2 (ハヤカワ文庫SF) . 株式会社 早川書房. Kindle 版.
「老人と宇宙」(J.スコルジー)を読了。Kindle版。
2021年初の未読本。この人の本は「アンドロイドと夢の羊」を読んだことがあるけれど、有名な老人と宇宙シリーズは手付かずだった。手頃な翻訳SFの新刊がなかったので手を出してみることに。
軽めのエンターテイメントSFで読みやすく面白かった。元々ゴリゴリにハードなSFが好きだけど、歳のせいかこういう軽い作品も最近は好みになっている。
三体IIを読んでからは、宇宙モノのSFで他の知的存在とのコンタクトがある作品については、「これは黒暗森林宇宙かどうか」を気にしてしまう。本作は超光速航法(スキップドライブ)が許容されているという相違はあるけれど、黒暗森林。一方でイーガンのディアスポラなんかは非黒暗森林ということになるかな。
老人限定で入隊できるコロニー防衛軍という設定が良かったと思う。それにしても75歳以上の人々の描写がちょっと若々しすぎるのが気になったかな。別に「わしは〜じゃよ」とかステレオタイプな老人言葉を使わせる必要はないと思うけれど、もう少し「老人ぽさ」があっても良いような気がした。
「まるっきりちがう。重力場を生成するには莫大なエネルギーが必要で、出力すべきエネルギー量は、重力場の半径の増加に合わせて指数関数的に増大する。おそらく、ひとつの大きな重力場ではなく、複数の小さな重力場を生成してごまかしているんだろう。それにしたって、このプラットフォームの重力場を生成するためのエネルギーは、きみの故郷の町を一カ月照らすためのエネルギーより大きいはずだ」
ジョン スコルジー. 老人と宇宙 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.565-569). Kindle 版.
こういうところを突っ込むのは無粋だとは思うけれど、ちょっと引っかかる。この場合、「重力場をXX分間発生させるためのエネルギーは...」、としないと適切な比較にならない。
「ディアスポラ」(G.イーガン)を再読了。Kindle版。
電書版では2度目の再読かな(前回は2015年)。
ここ何年かは国内作家の作品と翻訳作品を同時に読むようにしていて、どちらかがヘヴィだったら、もう一方は軽めの作品を選んでいる。ひとつだけ選んだ作品がヘヴィだった場合、メンタルが疲れていると読み進めるのがしんどいので。ちなみにディアスポラと並行して読んだのはゆるさが楽しいXシリーズ(森博嗣)。
で、今はちょうど翻訳作品でちょうど良い未読本が切れているところだったので、本書を再読した。まあ面白いかどうかわからない未読本に手を出すよりも、確実に面白いことがわかっているので。ただ、再読ばかりでは脳の老化が進みそうなので、そろそろ新しい本にも手を出したい。