Harmless Weblog

SF

SF本読了 クリプトノミコン1

「クリプトノミコン1 チューリング」(N.スティーヴンスン)を読了。Kindle版。

セールになっていたのでシリーズをまとめ買い。しかし1巻の半分ほどまでは久々に読むのが苦痛だった。登場人物の区別もつかない、ストーリーもわからないうちから、本筋と関係のない冗長な描写がこれでもかと続くため。もう全巻買っちゃったよどうするの...と思いつつ斜め読みでなんとか半分を過ぎたあたりからようやく読めるようになった感じ。

でも結局1巻はストーリーらしいストーリーも進展せず、導入で終わった感じ。

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読書   2022/12/24   gena

SF本再読 三体III

「三体III (上・下)」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。

改めて再読してみて、面白いのは間違いないんだけど、やっぱりIIと比べてちょっと荒唐無稽感が強くて、SFとしては物足りないかな、という印象。

三体文明以外の知的存在が用いる超科学が出てくるあたりから、科学というよりほとんど魔法になってしまって、理論的解説も放棄されてしまっているのがちょっと物足りないと思ったポイントかも。

それでも三体Xを読むのが楽しみ。

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読書   2022/12/11   gena
タグ:Kindle , SF , 劉慈欣

SF本再読 三体II

「三体II 黒暗森林(上・下)」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。

やっぱり三体はIIが最高かもしれない。あらためてIIIを読みつつこれを書いているけれど、「四次元」の登場あたりからどうも現実感が薄くなっていくような感じ。これはたぶん普段からイーガンで慣れているからだと思うんだけど、三次元人がそのまま四次元に入ってもああいう描写にはならないだろう、という違和感があるためだと思う。三次元の眼球では結局四次元空間の三次元へ投影された断面が見えるだけで、四次元を認識するなら四次元身体(超球の眼球)が必要なのでは?、とか。

IIが最高なのは、SFとしてめちゃくちゃ面白いストーリーの中で、フェルミのパラドックスへの回答を説得力のある形で与えてくれる点だと思う。これで世界観が変わった人は多いのでは。

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読書   2022/10/22   gena
タグ:Kindle , SF , 劉慈欣

SF本再読 三体

「三体」(劉慈欣)を再読了。Kindle版。

スピンオフ小説の三体Xが出て早速読み始めたんだけど、これはやっぱり最初から読み直した方が良いと思い直して、再読を開始。

2年ぶりに再読したけれど、いやー、こんなに面白かったっけ?というくらい面白い。マーダーボットとかレギオンかイーガンともまた全然違う路線で、訳者の大森さんの解説にもあったけれど、ベイリーとかそっち系の面白さかも。

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読書   2022/09/10   gena
タグ:Kindle , SF , 劉慈欣

SF本読了 スーパーカブ8

「スーパーカブ8」(トネ・コーケン)を読了。Kindle版。

最終巻。巻を重ねるごとにカブの活躍シーンは減っていくんだけど、まあバイクのお話ではなくて小熊さんの成長ストーリーと考えれば納得のラストかな。

読んでいるとバイクに乗りたくなったりガレージ付きの物件が欲しくなったりいろいろ危険なシリーズだったので、一区切りして物欲を収めることができそう。

事故を起こしたライダーのヘルプに行った時は、相手が四十過ぎの初老男性で、
トネ・コーケン. スーパーカブ 8 (Japanese Edition) (p.176). Kindle 版.

40代は初老…。うん、まあ初老かな。せいぜいここに描かれているような老害に自分がならないように気を付けたい。

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読書   2022/08/17   gena

SF本読了 最終人類

「最終人類(上・下)」(Z.ジョーダン)を読了。Kindle版。

Kindle本のセールで購入。この人の作品は初読、というか小説初作品なのかな。初めて出版にこぎつけた小説作品(しかも長編)で翻訳までされて、というパターンは最近では珍しいのでは。

上巻はまあつまらなくはないけれど、『知性階級』という絶対的な評価基準で差別される宇宙、というなんとも気の滅入る設定がキツかった。下巻でネットワークとオブザーバ類のどちらに正義はあるのか、的な展開でようやく面白くなってきた感じ。ラストはどうせなら無限の上位階層というビジョンに下級の者がどうやって影響を及ぼせるのか、というところに踏み込んで欲しかったかな。

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読書   2022/08/12   gena

SF本読了 逃亡テレメトリー

「逃亡テレメトリー マーダーボット・ダイアリー」(M.ウェルズ)を読了。Kindle版。

待望のマーダーボットシリーズ続刊。中編1つと短編2つ。いずれも既刊の前日譚になっている。

解説にもあったけれど、『弊機』という一人称の翻訳がこの作品大成功の大きな要因と思う。これが単に『私』だったら、ここまでハマらなかったかも。英語では『I』らしいけど、何か工夫があるのかな。

あとはカッコの心情表現。こういうのが好み。

未発見のターゲットによって船内に閉じこめられる懸念はあります(うまくいかないはずですが、それでも試みる者がいたら気分を害したでしょう)(気分を害した警備ユニットと船内に閉じこめられるのは、おすすめしません)(やめましょう)。
マーサ・ウェルズ. 逃亡テレメトリー (マーダーボット・ダイアリー) (Japanese Edition) (p.82). Kindle 版.

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読書   2022/07/16   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本再読 ネットワーク・エフェクト

「ネットワーク・エフェクト マーダーボット ダイアリー」(M.ウェルズ)を再読了。Kindle版。

当たり前かもしれないけれど、半年前の初読時よりも、前作から通して再読した今回の方がより楽しめた。これがあるからシリーズ物とわかっている作品は、完結してからまとめて読みたいんだよなぁ。

警備ユニット(構成機体)は本作で描かれるように、ソフトウェア(キルウェア)としてコピー可能で、ハード(ウェットウェア)依存ではない。無機部品と有機部品のハイブリッドとしているのは、画像処理などは有機部品(脳)の方が得意だから、ということが示唆されている。

ラストでは弊機ちょっと素直になりすぎじゃないの、と心配になってしまった。

「それ、アナグラムっていわないけど」
「なんでもいいです」
マーサ・ウェルズ. ネットワーク・エフェクト (マーダーボット・ダイアリー) (Japanese Edition) (p.202). Kindle 版.

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読書   2022/07/09   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本再読 マーダーボット・ダイアリー

「マーダーボット・ダイアリー(上・下)」(M.ウェルズ)を再読了。Kindle版。

初読は2020年。続編のネットワーク・エフェクトを読んだときにちょっと忘れている部分が多かったのと、さらに続編の逃亡テレメトリーが発売されたこともあって、通しで再読しておこうと思った次第。

再読なのにやっぱりめちゃくちゃ面白かった。近年ではレギオンシリーズとこのマーダーボットシリーズが特異的に面白いと感じる。A.ウィアーの一連のSFも三体も大傑作だけど、何度も再読したくなるのはこちらかも。

今回もフィードという情報基盤について注意して読んだけど、わかるような気がするけどよく考えるとやっぱりわからない、という絶妙なガジェット。現実世界であと30年くらい経てば、ああ、あの時のフィードってこれだ!みたいなインフラが現れるだろうか。

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読書   2022/07/02   gena
タグ:Kindle , SF , M.ウェルズ

SF本読了 われらはレギオン4

「われらはレギオン4 脅威のシリンダー世界」(D.E.テイラー)を読了。Kinble版。

1巻から再読した流れで一気に読了。4作目も面白さは健在で楽しめた。

前作までで宇宙戦闘は散々描かれたということなのか、本作では異星の巨大建造物の探検と異星人とのドタバタ。

完全ソフトウェア化せずに、レプリカントマトリクスというハードに依存する設定により、複製浮動という個性を生み出したのが新しいと思った。そこから派生して真のAIを作ることの困難さに説得力を持たせるあたりが良かった。

この世界感ならいくらでも続編は書けそうだと思うので引き続き楽しみにしたい。

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読書   2022/06/25   gena